「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV」のワンシーン (C)2016 SQUARE ENIX CO.,LTD.All Rights Reserved.
フルCG長編映画「KINGSGLAIVE FINAL FANTASY(キングスグレイブ・ファイナルファンタジー) XV」(田畑端プロデューサー、野末武志ディレクター)が9日に公開される。映画は、人気RPG「ファイナルファンタジー(FF)」シリーズの約6年ぶりの新作ゲーム「ファイナルファンタジー15」と同じ世界観で描くもう一つの物語。長い戦いを続けている「魔法国家ルシス」と「ニフルハイム帝国」を舞台に、ゲームではルシス国の王子・ノクティスの視点だが、映画は国王のレギス・ルシス・チェラムを中心にして物語が展開していく。ルシス国の王直属の部隊に所属する主人公のニックス・ウリックの声を綾野剛さん、ヒロインのルナフレーナ・ノックス・フルーレの声を忽那汐里さんが担当している。
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神聖なクリスタルをを擁する魔法国家ルシスは、クリスタルを狙うニフルハイム帝国と長い戦いを戦い続けていた。ルシス国王レギス・ルシス・チェラム(声・磯部勉さん)直属の特殊部隊「王の剣」に所属するニックス・ウリック(声・綾野さん)らは、魔法の力を駆使してニフルハイム軍に対抗。しかし、相手の圧倒的な戦力の前にレギスは、王子を政略結婚させ、首都インソムニア以外の領地放棄という苦渋の決断を下す……というストーリー。
何よりも驚いたのは、その映像表現で、実写かと見まごうほど完成度が高いCG表現は、独特の世界観やダイナミックなアクションと相性がよく、一本のアクション映画を見ているかのような感覚にさせられた。FFシリーズ最新作が基となった映画だが、作り上げられた世界とキャラクターが織りなすドラマが奥深く、今回初めてFF作品に接するという人でも先入観や予備知識なしでも楽しめる。2国間の争いを軸にした戦いで、どちらが“正しいか”という命題、また愛する者や大切なもの、そして未来を守るためには……という熱くて深いテーマが数多く盛り込まれ、さまざまなことを考えさせられる。ストーリーの重厚さを味わうもよし、アクションやビジュアル表現を楽しむよし。多角的な見方で楽しめる。9日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)
<プロフィル>
えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。
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