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藤原竜也:「インデペンデンス・デイ~」の日本語吹き替え版で声優 リサージェンスしたいものは?

 ハリウッド超大作「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」(ローランド・エメリッヒ監督)が全国で公開中だ。1996年に公開された「インデペンデンス・デイ」の続編となる今作。その日本語吹き替え版で主人公ジェイク・モリソンの声を担当するのが、俳優の藤原竜也さんだ。「ハリウッドがまた、前作以上の、デカいスケールの作品を作ってくれた」と話す藤原さんが、今作について熱く語った。

 ◇邦画には到底太刀打ちできない規模

 映画は、宇宙からの侵略者に勝利した「独立記念日」から20年後を舞台に展開。人類が、さらなる進化と巨大化を遂げたエイリアンと死闘を繰り広げる。藤原さんは「日本映画が作る規模では到底太刀打ちできない、すごい世界観を作っているんじゃないかなと思いましたね。いろいろな合成カットを使っていると思いますけど、見る者を飽きさせない、カッコいい画(え)があったと思います」と感想を語る。

 その一方で「派手ですっきりして、楽しめるだけではなく、親子や友情といった人間模様が入っていて、映画としてすごくよく成立させていると思います。魅力的なものに仕上がっているんじゃないかな」とドラマ性があることも強調する。

 中でもクライマックスシーンについて、「すごいですよ。とんでもない大きな母船が来て、その中に今回はクイーンがいて、それを集中攻撃するんですが……」と興奮気味に説明し、その戦闘の様子にも「飽きさせないものがありました」と太鼓判を押す。

 さらに、「月面で拾ってきた球体(スフィア)」が鍵になることを明かした上で、「人類に対する、何か、近い将来に警鐘を鳴らす、じゃないけれど、うまいヒントを僕たちに与えてくれるようなことを言っている」点を、「非常に見どころじゃないかと思います」とアピールする。

 ◇カッコいい役に大満足

 藤原さんが吹き替えを担当するのは、リアム・ヘムズワースさん扮(ふん)する地球防衛軍の若き戦闘機パイロット、ジェイク・モリソンだ。声とはいえ、「ようやく自分も、全世界を守るヒーローの、カッコいい役をいただきまして、満足しています」と喜色満面だ。

 その一方で、今回の経験によって「声の世界には声の世界のルールみたいなものがあるんだと僕は思いました」と明かし、「作り上げられた作品の世界観を、瞬間的に壊してしまう危険性だってある仕事だと思うし、難しい作業だと思いますね。声優さんというのは、すごく緊張感、プレッシャーを抱えながらやっているんだなと思いました」と実感を込める。

 ◇お気に入りは“スフィア”

 日ごろから、宇宙空間やUMA(未確認生物)に対して並々ならぬ関心を抱いており、最近、「川崎のコストコ」の上空で、「34年間生きてきて」初めてUFOを目撃したという藤原さん。もし、宇宙船に入るチャンスがあったら、「とにかく、写真を撮ったりして、どこまでのレベルの機械を使っているのかというのを、どこかの諜報(ちょうほう)機関に売ろうかな(笑い)」と考えているようだ。

 今作に登場するキャラクターの中で、最も藤原さんの心をとらえたものは、よほど気に入ったのだろう、「今回ね、球体が出てくるんですよ(笑い)」と再び紹介から始め、「月から持ってくるんだよね。それが、いいこと言ってるの。『あんたたち、しっかりしなさいよ』と……。しゃべるかしゃべらないかは知らないよ(笑い)。知らないけれど、出てくるんですよ。彼ら(侵略者)は、こいつ(スフィア)を取るために攻撃を仕掛けてくる。僕ら(主人公・ジェイクのこと)はこれを守って……と、こいつがポイントです」と並々ならぬ興味を示す。

 そのくせ、スフィアが欲しくなったかと聞くと、「いや、欲しくはない。そこは僕、現実的なので」と即答し、「何が付いているか分からないでしょ。ちゃんと検査して、大丈夫ですと言われればいただくけれども、それまでは家に入れるわけにはいかない(笑い)」とかたくなに拒んだ。

 ◇藤原さんの「リサージェンス」

 ところで、サブタイトルの「リサージェンス」には、「一度中断していたことの再開」という意味がある。そこで、藤原さんにも最近リサージェンスしたものはあるかと聞いてみた。するといったんは、「僕、何でもずっと継続しています。まず、食事はしっかりしたものをとるし、トレーニングもしていますし……」と答えたものの、その後、少したってから、「僕ね、西武ライオンズが昔から好きでね。でも、やめたんですよ、弱くて(笑い)。でも、今シーズンからね、もう1回だけ応援してみようかな」と西武ライオンズファンをリサージェンスする構えを見せた。

 ともあれ、20年前に大ヒットした前作の続編。もし、また続編が作られ、再び声優のオファーが来たら、との問いに、ストーリーを「どうなっているんだろうな。いや、もう、とんでもないことになっています(笑い)」と予測した上で、「ぜひ、やらせていただきたい!」とやる気を見せた。映画は全国で公開中。

 <プロフィル>

 1982年生まれ、埼玉県出身。97年、故・蜷川幸雄さん演出の舞台「身毒丸」のロンドン公演でデビュー。以来、舞台を中心に国内外で活躍。2000年「バトル・ロワイアル」で映画初主演。主な出演作に「DEATH NOTE デスノート」シリーズ(06年)、「カイジ」シリーズ(09年、11年)、「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」(10年)、「おかえり、はやぶさ」(12年)、「藁の楯 わらのたて」「サンブンノイチ」(共に13年)、「神様のカルテ2」「るろうに剣心」(ともに14年)、「映画ST 赤と白の捜査ファイル」「探検隊の栄光」(ともに15年)、「僕だけがいない街」(16年)など。

 (取材・文・撮影/りんたいこ)

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