映画「鋼の錬金術師」のワンシーン(C)2017 荒川弘/SQUARE ENIX(C)2017 映画「鋼の錬金術師」製作委員会
荒川弘さんのマンガを基に、人気グループ「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さん主演で実写化した映画「鋼の錬金術師(ハガレン)」(曽利文彦監督)が12月1日から丸の内ピカデリー(東京都千代田区)ほかで公開される。「鋼の錬金術師」は2001~10年にマンガ誌「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載されたマンガ。錬金術が科学のように発達した世界を舞台に、エドワード・エルリック(エド)と弟のアルフォンス(アル)の兄弟が、失った体を取り戻す旅を繰り広げる。
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エド(山田さん)とアルの兄弟は、亡くなった母を生き返らせようと、錬金術では禁忌の「人体錬成」を試みるも失敗。代償としてエドは左脚、アルは体全てを失う。数年後、鋼の義肢「機械鎧(オートメイル)」を装着し、史上最年少で国家錬金術師となったエドは、魂を定着させた鎧姿のアルと共に、失った体を取り戻すため「賢者の石」を探す旅に出る……というストーリー。本田翼さん、ディーン・フジオカさん、佐藤隆太さん、松雪泰子さん、本郷奏多さん、大泉洋さんらが人気キャラを熱演している。
ハガレンの実写化といえば、原作コミック15巻に「実写化したら?」という巻末マンガが掲載されていたのを懐かしく思い出した。山田さん扮(ふん)するエドがオープニングにドタバタと走るシーンを見ただけでも、原作のエッセンスを大事にしていることが伝わってくる。
全編通してCGのクオリティーが高く、なにより錬成シーンのカッコ良さと質感にはただただ驚かされた。「真理の扉」の描写も生々しさと神秘さにあふれ、見応えがある。原作のエピソードを凝縮させた脚本はバランスが良く、実写映画としてのスパイスを利かせた登場人物たちが、「そう来たか!」という予想を裏切る展開で魅せてくれる。観賞後はとにかく誰かとハガレンを語りたくなった。(遠藤政樹/フリーライター)
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