映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」のビジュアル (C)2017「DESTINY 鎌倉ものがたり」製作委員会
俳優の堺雅人さんと女優の高畑充希さんが年の離れた夫婦を演じる冒険ファンタジー作「DESTINY 鎌倉ものがたり」(山崎貴監督)が9日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開される。原作は、西岸良平さんのロングセラーマンガ「鎌倉ものがたり」。西岸さんと山崎監督といえば、2005年に1作目が公開された「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ(原作は「三丁目の夕日」)だ。今回も山崎監督は得意のVFX(視覚効果)を駆使し、黄泉(よみ)の国と昭和の香り漂う古都・鎌倉の街並みを描き出し、心温まる作品に仕上げている。
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鎌倉で暮らすミステリー作家、一色正和(堺さん)のもとに嫁いだ亜紀子(高畑さん)は、家政婦キン(中村玉緒さん)に助けられながら、日々、作家の妻としての役割を精いっぱいこなしていた。
ところが亜紀子は突然姿を消す。亜紀子が黄泉の国にいることを知った正和は、愛する妻を連れ戻すために黄泉の国へと向かう……というストーリー。堤真一さん、薬師丸ひろ子さん、安藤サクラさん、鶴田真由さん、三浦友和さんらが出演。宇多田ヒカルさんが主題歌「あなた」を担当している。
序盤は楽しく、中盤はしんみり、そして終盤はハラハラと、いろんな感情が湧き起こる作品だ。鎌倉の路地をひょいと河童が横切ったり、正和と亜紀子があるものを食べて幽体離脱をしかけたり、そうした愉快な雰囲気の物語は、黄泉の国へ旅立つ亜紀子と正和の切ない別れの場面を経て、黄泉の国での冒険的なクライマックスへと突入していく。
魔物の天頭鬼(声:古田新太さん)と正和が対峙(たいじ)する場面では、大いにハラハラさせられる。山崎監督が“超巨大な温泉街”をイメージして作り上げたという黄泉の国はどこか懐かしさを感じさせ、あの世ながらも行ってみたくなった。
正和と亜紀子のほほ笑ましい夫婦愛にも触れておきたい。亜紀子は、一色家にとりついた貧乏神(田中泯さん)に屈託ない笑顔を見せたり、魔物たちの市場で無邪気に買い物したりする。そんな亜紀子に向ける正和のまなざしからは優しさがにじみ出て、ああ、この人は本当に亜紀子が可愛いんだなあと、ほのぼのとさせられた。(りんたいこ/フリーライター)
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