映画「CINEMA FIGHTERS」の場面写真 (C)2017 CINEMA FIGHTERS
LDHの「EXILE TRIBE」と国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」のコラボ・プロジェクト「CINEMA FIGHTERS(シネマファイターズ)」の短編映画6作品が26日からTOHOシネマズ新宿(東京都新宿区)ほかで公開される。エグゼクティブプロデューサーのEXILE HIROさん、企画・プロデュースの俳優・別所哲也さん、EXILEなどに歌詞を提供してきた作詞家、小竹正人さんが組んだ。6作はEXILE TRIBEの曲をモチーフにメンバーが出演。2017年の同映画祭で公開された。
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「パラレルワールド」(河瀬直美監督)は、15年ぶりに母校を訪れた徹(山田孝之さん)が当時思いを寄せていた真矢(石井杏奈さん)のメッセージが書かれたノートを見つけ……というストーリー。
「キモチラボの解法」(A.T.監督)は、近未来の東京が舞台。人間の感情を解放するクリニックで働き、感情エキスを操るマイスター(AKIRAさん)は、助手・少年シュン(小林喜日さん)が一目ぼれした無表情な少女リン(駒井蓮さん)の笑顔を取り戻すため感情エキスの調合に挑む……という展開。
「Snowman」(萩原健太郎監督)は、妻深雪(藤井美菜さん)と永遠の愛を誓い合った20代のロク(鈴木伸之さん)が、自身の不治の病の特効薬が完成するまで永い眠りにつくという内容。
「色のない洋服店」(齋藤俊道監督)は、人々が色を受け付けなくなり黒一色に統一された世界で、生まれつきの金髪でイジメに遭ってきた中目由依(Dream Amiさん)が、謎の画家・近江仁助(鹿賀丈史さん)に出会い、変わっていく姿を描く。
「終着の場所」(常盤司郎監督)は、東京のホテルで働く北川俊介(町田啓太さん)が遠距離恋愛中の恋人・小河加奈子(玄理=ひょんりさん)に会いに行く電車の中、携帯電話でメッセージのやり取りをしていた加奈子からの返信が途絶える……というミステリアスなラブストーリー。
「SWAN SONG」(落合賢監督)は、隕石(いんせき)衝突の影響で表面温度がマイナス20度まで冷え込み、地球が白銀の世界と化した中、ストリートミュージシャンのアサヒ(岩田剛典さん)と天真らんまんな少女ウミ(桜庭ななみさん)の物語が繰り広げられる。
どの作品も叙情的で詩的な世界が広がっている。小難しさは無く、各エピソードの登場人物たちの心情や置かれている状況に共感できる部分も多々ある。人生の普遍的なテーマが奥底に流れているように感じられた。
「色のない洋服店」など、モチーフとなった曲からは想像できないような内容で楽しませてくれるものもあれば、「終着の場所」のように恋愛の喜びと切なさを痛いほど思い起こさせてくれるものもある。ショートフィルムならではの趣をたっぷりと味わえた。(遠藤政樹/フリーライター)
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