「連続ドラマW 闇の伴走者~編集長の条件」で主演を担当する松下奈緒さん
女優の松下奈緒さん、俳優の古田新太さんダブル主演「連続ドラマW 闇の伴走者~編集長の条件」が31日から全5話で放送される。2015年に放送された「闇の伴走者」の続編。戦後最大のミステリーの一つ「下山事件」に迫るドラマだ。松下さんに話を聞いた。
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「MASTERキートン」など浦沢直樹さんと共に多くの人気マンガを手がけた長崎尚志さんの小説が原作。かつて一世を風靡(ふうび)した伝説のマンガ誌編集者がビルの屋上から転落死し、警察は事故として処理するが、不可解な点が多く残されていた。出版関係専門の調査会社「EKリサーチ」の調査員・水野優希(松下さん)とフリーランスのマンガ編集者・醍醐真司(古田さん)が解明に乗り出すと「下山事件」にたどり着く……というストーリー。
◇W主演の古田は「言わなくても分かる」関係
「闇の伴走者」について、松下さんは「前作はダークでサスペンス。そこに誰しもが愛着のあるマンガがキーになることで、興味の範囲が広くなっています。ただ現場はゆったりじっくりと、温かい感じでした。そして皆が再び(3年ぶりに)集まれたという喜びをかみしめていました」と明かす。
作者の長崎さんは名物マンガ編集者として知られている。マンガへの興味を聞くと、松下さんは「はやりのマンガは読んでみようかと思っています。でも、水木しげると言った方がいいですか? 墓場鬼太郎は衝撃でしたし、好きな作品ですね」と、自身が演じたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ゲゲゲの女房」を引き合いに出して笑いを誘った。
共演する古田さんの最初の印象について、松下さんは「何をやっても面白く、尊敬する役者さん。(前作の)最初は(会ったときに)どうしていいかわからなくて」と振り返った。しかし今回は「『ファーストシーズン(前作)があったから、分かり合える関係性だね』という話を古田さんとしました。3年(ぶり)が良い感じで、皆さんが同じ方向に“捜査”できる。良い感じの久しぶり感、『言わなくても分かるだろう』という感じですね。リハーサルで、すぐ思い出せました」と話す。
続編が決まった時は「うれしかったですよ。ただ(前作が)終わった時点で『続きができるよね』とは思っていました。ただの殺人事件で終わらないのがこのドラマの特徴ですからね。下山事件は、あまり知らなかったのですが、今はまるで自分が経験したように思えてくるのが不思議。どんでん返しもあります」と話している。
◇優希の変化を「敏感に拾いたい」
今作では、演じる優希がバツイチになる。松下さんは「優希は、自分がこう思ったら突っ走るし、融通も利かない。ただ優希も母が亡くなり、離婚もするなど変化がありました。人の気持ちも理解できるようになっているので、前作だったら流していたところを敏感に拾いたい」と力を込めた。優希と自身の共通点について「頑固。優希ほどではありませんが、決めたことは何とかしてやろうとするところでしょうか」と分析した。
撮影時のエピソードについて、松下さんは「ビルの屋上だったのですが、寒さとの闘いでした。屋上に1回上がってしまったらなかなか下りてこられなかった」と話した。家に帰った時のリフレッシュ方法について「湯船につかるのが幸せでした。そのために体を冷やしたんじゃないかというぐらい」と笑顔で語った。
だが松下さんは「このドラマは寒さがある時期がいい気がします。空気が張り詰めている感じが、ドラマに合っています。不思議なもので、出番が来ると寒くても震えが止まるんです」と明かした。
楽しみもあったようで、「ロケ地が東京の新大久保でしたが、実は(新大久保に)初めて来たんです。韓国の食べ物が充実していて、休憩のたびに行きました。チーズタッカルビはおいしかった。ロケとは直接関係ないですけれどね」とうれしそうに振り返った。
◇しっかり者の一面も
健康で心がけていることについて、松下さんは「腹八分目ですね。今までは食べたいだけ食べていましたが、八分目にしてから体も軽いんです。運動もそんなにしているわけではないのですが、腹八分目」という。
好きなファッションは「着て疲れないもの、素材が良いものを選んでいます。それと10年後にも必要なものを買うように吟味していますね。来年着ないものは買わない……とはなかなかいかないのですが」と話した。何でも買えるはずの松下さんだが、そのことを指摘しても「だからこその10年後です」としっかり者の一面を見せていた。
「連続ドラマW 闇の伴走者~編集長の条件」は31日から毎週土曜午後10時にWOWOWプライムで放送される。全5話で初回は無料放送。
<プロフィル>
まつした・なお 1985年2月8日生まれ、兵庫県出身。2004年に女優デビュー。同年、「アジアンタムブルー」で映画初出演。10年にNHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」のヒロインに起用される。06年にピアニスト、作曲家としてもデビューを果たす。
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