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女優の中谷美紀さん主演の連続ドラマ「あなたには帰る家がある」(TBS系、金曜午後10時)で、不倫に走ってしまった主婦・茄子田綾子を演じている木村多江さんが話題だ。不幸な女性を演じることが多く「薄幸女優」とも言われる木村さん。昨年10月期に放送された主演ドラマ「ブラックリベンジ」(日本テレビ系)で悪女役に挑戦し、「新境地」などと話題を集めたが、今回は「薄幸」とも「悪女」とも異なる、“狂気の不倫妻”を演じている。その見事な“壊れぶり”が、世の女性たちをざわつかせているという。
◇古風な妻が“狂気の不倫妻”に 子供を巻き込む衝撃の展開へ
ドラマは、真弓(中谷さん)と秀明(玉木宏さん)、太郎(ユースケ・サンタマリアさん)と綾子(木村さん)の夫婦2組の日常に潜む不満やすれ違いなど、リアルな生活を基にした大人の群像劇だ。
木村さん演じる綾子は、ことあるごとに「誰のおかげだ?」と問いただすモラハラ夫の太郎に対して、「あなたのおかげです」とうつむきながら答えるような“古風”な雰囲気の妻だったが、物語が進むにつれて、次第にその印象が変化していく。
第1話で綾子は、自分に「幸せか」と聞いた秀明に向かって「私、幸せです。でも……寂しい……」とつぶやき、2人は男女の関係になってしまう。モラハラ夫に抑圧された「薄幸な妻」が、ほかの男性の優しさによろめいてしまった……という展開だったが、ここから綾子は徐々に変貌。18日に放送される第6話では、佐藤家に突然訪問し、真弓と秀明の娘に向かって、“ママ宣言”をするところまでいってしまう……。
◇「ヤバい」事件続々 木村多江が上手すぎて「リアルにイライラ」
秀明と男女の関係になった後、真弓の会社に、秀明の好物を手土産にして“襲撃”する“恐怖のメンチカツ事件”を起こした綾子。その後は“事件”が立て続けに起こる。
真弓との“直接対決”では「妻の務めを果たさないくせに、要求ばかり。不満ばかり。なにを被害者ぶってるの?」「そもそも、許すとか許さないとか、あなたは誰かを許せるような人間なの? 人に許しを与えられるようなご立派な人間なの?」と開き直り、「あなたじゃ分かってあげられない。彼の優しさも、繊細さも、寂しさも」「あなたじゃ癒やしてあげられない。秀明さんがかわいそう……」と自己を正当化する始末だ。
さらに娘と3人で家族旅行中の秀明と真弓の前に、太郎と共に何食わぬ顔で現れ、露天風呂で真弓と再び対峙(たいじ)。「ここにね、キスしてくれたの。このホクロが好きって言ってくれた」「綾子さんって何度も名前で呼んでくれたの」「何度も言ってくれたの、愛してるって」と秀明が綾子にしたことを世迷い言のように繰り広げ、“壊れぶり”を印象づけた。
大きなきっかけを見せずに、ふと気づけば、“壊れた”ような“狂気の不倫妻”になっていた綾子。これは木村さんの演技のたまものといえるのではないだろうか。
そんな木村さんの演技に視聴者も反応。ドラマ公式サイトの掲示板などには「木村多江さんの演技が上手すぎてリアルにイライラしてしまいます笑(17歳・女性)」といった声をはじめ、「綾子さん、しっとりとねっとりと相手の家族を侵食していくやり方は、恐ろしかったです(54歳・女性)」「綾子はほんとヤバイですね(37歳・女性)」といった声も届いている。
◇ドラマ編成も期待していた木村多江の「狂気」 綾子にはさらに「すごい秘密」?
ドラマの編成を担当した高橋正尚さんは、木村さんの起用理由を「最初の頃、綾子は夫に抑圧されていて、いまどき珍しいくらいの古風な妻に見える。それでも、どこかに飛び立ちたいみたいな思いを持っていて。そんな女性が飛び立ってしまったときに見せる、ある種の狂気。それを両立させられる人って多江さんしかいないと思った」と明かしている。
“ママ宣言”をする第6話では、綾子が、佐藤家に突然訪問。つかつかとリビングに入り込み、真弓と秀明の娘に向かって「秀明さんと私は愛し合ってるの。これからママと呼んで」と告げる。ショックを受ける麗奈たちの前に、太郎も現れて……というハラハラドキドキシーンも用意されている。
高橋さんは今後について「綾子はすごい秘密を抱えている」と予告しており、その秘密が明らかになったとき、木村さんはどのような演技、表情を見せるのか。劇中での今後の活躍に注目だ。