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黒木瞳さん 現実にはありえないキャラクター「楽しんでやるしかない!」

劇場版アニメ「インクレディブル・ファミリー」日本語吹き替え版で母ヘレンの声を担当した黒木瞳さん

劇場版アニメ「インクレディブル・ファミリー」日本語吹き替え版で母ヘレンの声を担当した黒木瞳さん

 女優の黒木瞳さんが、ディズニー/ピクサーの劇場版アニメ最新作「インクレディブル・ファミリー」(ブラッド・バード監督、8月1日公開)の日本語吹き替え版で、前作に続きファミリーの母ヘレン(イラスティガール)の声を担当している。黒木さんに収録秘話や声優の面白さ、難しさなどについて聞いた。

 ◇一言一言、細かく丁寧に録っていった

 劇場版アニメ「Mr.インクレディブル」(2004年)は、ヒーロー廃業に追い込まれた家族が再び奮起し、ヒーローとしての仕事と家族の絆を取り戻す物語。続編「インクレディブル・ファミリー」は、前作直後からストーリーが始まる。普通の生活を送っていたボブたち家族だったが、あることがきっかけで母ヘレンがイラスティガールとしてヒーロー活動をすることになる。ヘレンの代わりに家事・育児を任された父ボブは“イクメン”として奮闘する……というストーリー。日本語吹き替え版ではスーパーパワーを持ったヒーロー家族、インクレディブルファミリーの父ボブを三浦友和さん、長女のヴァイオレットを綾瀬はるかさんが声を担当している。

 今作のヘレンは、イラスティガールとして大活躍する。体が伸びたり、力を込めたりするシーンもあったが、黒木さんは「全部楽しんでやりました。声を出すときは、画(え)で体が伸びているときは、自分も伸ばしているような気持ちになりながら、力を込めるシーンでは、もうそのまま力を込めて。全身で絞り出すという感じで声を出しました。普段のお芝居やドラマでは決してありえないキャラクターですので、もう楽しんでやるしかないなと思っていましたし、実際に楽しかったです」と笑顔で語る。

 一つ一つのシーンに全力で当たるため、「声を出すのって、そんなに続けてできるものではないんです。だから、一つだったり、二つだったり、細切れに丁寧に録(と)っていかないと」といい、また、「ものすごく体力を使うんです。種類も『フーッ』とか『アーッ』とか『ウーッ』とかずっとあるので、それを続けてはできない」と一言ずつ録っていった。

 収録中に意外な声が出たことは?と聞くと、「それは自分には分からないですね。そんなに理性を持っては収録できない(笑い)。なので、監督のオーケーが出ればオーケーなんだと」と現場では理性も捨てて、全力で演じたという。

 ◇家族の絆が一人一人の中にちゃんとある

 今回は家族が一つのテーマになっているが、「ボブ役の三浦さんと、ヴァイオレット役の綾瀬さんらメンバーが前作と一緒ですので、安心感があったというか、ホッとできる感じでした。アフレコはバラバラに録(と)ったんですけれど、14年たっていても、ふっと家族になれる、家族の絆が一人一人の中にちゃんとあるので」と絆でつながっていたという。

 絆を感じられるのは「三浦さんや綾瀬さんのご本人の顔というよりか、それをしゃべっているボブやヴァイオレットのキャラクターの顔がパッと浮かぶんです」とあっという間にファミリーになれたという。

  ◇挑戦するのが好き

 声の演技は、実写の映画やドラマで自身が演技するのとは違って、難しさもあると思うが、「すごく難しいんですけど、それが挑戦になって、すごく好きです」を黒木さんは目を輝かせる。

 黒木さんは「知らないことを知っていくというか、やったことがないことをやっていく……。そういった、今までにやったことのないことをやらせていただくのが、すごく好きです」とチャレンジ精神にあふれている。

 今後、声優以外でやってみたいことは?と尋ねると「特にこれというのはないんですけど、出会うことがあると思いますので、出会いを大切にしたいと思います」と答えた。

 ◇最大の見どころは…

 今作の見どころとして、「スーパーヒーローたちがファミリーで、パワーを使ってはいけないという法律があって……というとんでもない物語。奇想天外で本当に面白い。何をどうひねったらそんなに面白い発想が出てくるんだろうと。前作から14年たっていて、パワーも技術も進んでいますから、そういったパワーの進歩も一つの見どころではありますね。それから一番末の息子、ジャック・ジャックが実はすごいパワーを持っています。すごいパワーなのに、とにかく可愛いというのも最大の見どころです。あとは、やっぱりこの家族愛。本当に絆で5人が結ばれているところも見どころです。広く愛される作品になるんじゃないかなと思います」とメッセージを送った。

 次回は、黒木さんの休日の過ごし方や生き方について聞く。

 <プロフィル>

 くろき・ひとみ 10月5日生まれ、福岡県出身。1981年に宝塚歌劇団に入団し、月組トップ娘役として活躍。85年に退団後、86年、NHK連続テレビ小説「都の風」に出演。同年、「化身」で映画初主演。映画「失楽園」(97年)や「破線のマリス」(2000年)が話題に。詩集やエッセーも出版し、16年6月公開の「嫌な女」で映画監督デビューも果たす。劇場版アニメ「思い出のマーニー」(14年)など数々の作品で声優を務める。

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