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体長1.5センチのヒーローが大活躍する米マーベルスタジオの最新作「アントマン&ワスプ」(ペイトン・リード監督)が、31日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。2015年に公開された「アントマン」の続編にあたる。「ワスプ」というスーパーヒロインが登場。2人が、敵との間で極秘テクノロジーが詰まった研究所の争奪戦を繰り広げる。
FBI(米連邦捜査局)の監視下に置かれ自宅謹慎中のアントマンことスコット・ラング(ポール・ラッドさん)の前に、アントマンスーツの開発者ハンク・ピム博士(マイケル・ダグラスさん)と、その娘ホープ(エバンジェリン・リリーさん)が現れ、極秘テクノロジーを使った新たな計画への協力を求める。
一方、闇市場のディーラー、バーチ(ウォルトン・ゴギンズさん)や、物体をすり抜ける能力を持つ謎の美女「ゴースト」(ハンナ・ジョン・カメンさん)は、その極秘テクノロジーが詰まった研究所を狙っていた……という展開。ローレンス・フィッシュバーンさん、ミシェル・ファイファーさんらも出演している。
ワスプスーツを装着したホープが、とにかくカッコいい。元々聡明で運動能力に優れているホープ。ひとたびスーツを身に着けると、体長1. 5センチのミニチュアサイズながら超高速飛行が可能な上、あらゆるもののサイズを自在に操るという超人的パワーを発揮。しなやかな動きと勇敢さで、アントマンをしのぐほどの活躍を見せる。
車がミニカーサイズになったり、アリが人間の大きさで働いていたりと、ものの正しい大きさがわからなくなるのも楽しい。ダウンサイズされた研究所はまるでキャリーケースのようで、これなら争奪戦は十分可能。お陰でアントマンとワスプの活動範囲が広がり、展開に勢いが出た。
ほかにも、ルイス(マイケル・ペーニャさん)らかつてのスコットの泥棒仲間の存在が前作より生きていて、彼らの掛け合いにしばしば笑わされた。ゴーストにまつわる場面では意外にもホロリとさせられ、ユーモアとのバランスもとれている。
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の20作目に当たるが、単体で見ても十分楽しめる。MCUを見始めるタイミングを計っていた人におすすめしたい。(りんたいこ/フリーライター)