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女優の多部未華子さんが、公開中の映画「トラさん~僕が猫になったワケ~」(筧昌也監督)で、人気グループ「Kis-My-Ft2(キスマイフットツー)」の北山宏光さんが演じるマンガ家、高畑寿々男の妻・奈津子を演じている。多部さんが演じた奈津子は、かつては人気マンガ家だったが、いまや酒とギャンブルにおぼれる寿々男を明るく支え、寿々男が交通事故で亡くなったあとは、一人娘の実優(平澤宏々路=こころ=さん)とけなげに生きていく等身大の女性だ。多部さんに休日の過ごし方や生き方、将来について聞いた。
◇イタリア旅行へ行きたい
最近は映画やCM、5月には舞台にも出演する多部さん。多忙な中でも休みの日はどのように過ごしているのだろうか。「長い休みだと旅行に行っちゃいますね。今ならイタリアに行きたい。美術館に行きたいし、ピザを食べたい、イタリアンを食べたいですね」と目を輝かせる。
急に2,3日空いたら「先日、知り合いに子供が生まれたばかりなので、会いに行きたい。男の子なんですけど。おなかの中にいるときから見てきたので母のような気持ち。見に行きたいな」と母性をのぞかせる。
◇女優としてやりがいを感じるとき…
今年1月に30歳になり、女優として脂が乗ってきている。女優の仕事について、多部さんは「大変な仕事だと思います。簡単なことをしているわけではないなと常に思いながら演じていますね」と語る。やりがいを感じるのは、「一つの作品を作るのに、私は芝居をする立場として参加、メークをする人、照明を当てる人、いろんなプロの立場の人が同じ作品を作るというゴールに向かって一緒の気持ちになるというのは、すごくすてきなことだなと思います。それが楽しい、やりがいがあるなと思う瞬間です」と前向きに語る。
20代を振り返って、この先、どんな30代にしたいかと聞くと、「20代後半からずっと変わらないんですけれど、大切だなと思う人とずっと一緒にいたい。人間関係を深く付き合っていきたいです」と力を込める。
そんな30代を経て、10年後を想像してもらうと、「最近、40歳くらいの人にすごくいわれるんですよ。10年もたてばほうれい線が気になってくるよ、とか。だから顔が垂れてくることに必死にどうにかしなきゃと思っているとか(笑い)。でも、想像できないですね。自分の変化にどういうふうに自分が向き合っているのかなって……」と楽しそうに笑っていた。
◇内面から自然に出た美しさ
変化といえば、多部さんは、最近すごくキレイになったと評判だが……。多部さんは「そうなんですか? 全然知らなかった」と意外そうな顔をして、「自分では別になんとも思わないです。みんな、テレビとかを見て、そう思うということですよね。メークが濃くなったとか、そういうことなのかな(笑い)」と笑う。
内面から自然に出てきた美しさなのではと振ると「そのことに通じているかは分からないけれど、みんなそれぞれ小さなストレスや悩みが毎日あると思うんです。でも私は、深く思い悩むほどの悩みも深く感じるストレスもそんなにないかもしれない。年々、いろんなことを気にしなくなってきたので。それがいいんですかね? とにかく気にしないです」とあくまで自然体だ。
◇クラシックバレエを続けたい
多部さんが美容や健康で気を付けていることは「2018年は体を動かすことが多かったので、19年も継続したいなと思っていて。ダンスを習いに行きたい。クラシックバレエを仕事のためにずっと習っていたいたんですけれど、それを自分の体のために継続していけたらいいかなと思っています」と語る。
食べ物や飲み物で気を付けていることは「特に何も気を付けてないです。食べたい物を食べて、飲みたい物を飲んで。そこもストレスを感じることなく……」とここでも自然体だった。
最後に女性が60、70歳になっても輝く秘訣(ひけつ)があるとしたら?と聞くと、「好き勝手に自由に生きることですね(笑い)。自由気ままに、思うがままに」と“らしい”答えが返ってきた。
映画は、2014年から女性向けマンガ誌「月刊YOU」(集英社)で連載された板羽皆さんのマンガが原作。売れないマンガ家の高畑寿々男(北山さん)は、ある日、交通事故で亡くなってしまう。地獄行きと思ったが、あまりのクズっぷりに「関所」の裁判長から「家族の本当の心と自分の本当の心を見つめ直せ」と言われ、寿々男は1カ月の“執行猶予”で家族の元に猫として戻される……というストーリー。飯豊まりえさん、要潤さんらも出演している。
<プロフィル>
たべ・みかこ 1989年1月25日生まれ、東京都出身。映画デビュー作の「HONOKIO」と「青空のゆくえ」(共に2005年)で、ブルーリボン賞新人賞を受賞。09年にはNHK連続テレビ小説「つばさ」でヒロインを演じた。近年の映画出演作は「ピース オブ ケイク」(15年)、「あやしい彼女」(16年)、「日日是好日」(18年)など。19年の公開待機作に「多十郎殉愛記」「アイネクライネナハトムジーク」がある。