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映画「さよならくちびる」のメーンビジュアル (C)2019「さよならくちびる」製作委員会
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映画「さよならくちびる」のメーンビジュアル (C)2019「さよならくちびる」製作委員会

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注目映画紹介:「さよならくちびる」小松菜奈と門脇麦のハーモニーが心にしみる 付き人役で成田凌も

 女優の小松菜奈さんと門脇麦さんダブル主演の映画「さよならくちびる」(塩田明彦監督)が、31日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。解散を決めたインディーズの人気女性ギターデュオと、成田凌さん演じる付き人の最後のツアーでの出来事を描く。門脇さんの涼やかな歌声と、小松さんの落ち着いたアルトの歌声の柔らかなハーモニーが心にしみる。

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 インディーズで人気を集めていた女性ギターデュオ「ハルレオ」のハル(門脇さん)とレオ(小松さん)、そして付き人のシマ(成田さん)の関係は、結成以来それなりにうまくいっていた。ところがある事をきっかけにぎくしゃくし始め、それぞれの道を行くために解散を決意。3人を乗せた車は最後のツアーに出発する……というストーリー。

 主題歌をシンガー・ソングライターの秦基博さん、挿入歌2曲をシンガー・ソングライターのあいみょんさんが作詞・作曲した。小松さんと門脇さんは、数カ月のレッスンを経て、それら3曲のギター演奏と歌唱にチャレンジした。

 解散ツアーという現在進行形の物語に、ハルとレオの出会いの経緯やシマとの関係が回想シーンとして挿入される。物語が進むにつれ、きれいな三角形だった3人の関係が少しずついびつになり、それと共に、ハルとレオの胸のうちにも虚しさや焦燥感、かなえられない思いへの切なさが募っていく。その過程が丁寧に紡がれていく。

 解散という選択を、何かが、誰かが止めてくれるに違いない。そう思いながらずるずると引き返せないでいるハルとレオに共感。同時に、青春のきらめきに胸を突かれた。

 一見だらしないが、ハルレオのことはしっかり考えているシマを成田さんが好演。かなえられない愛を胸にたたえ、歌でその思いを昇華させようとするハルを門脇さんが、ハルとのすれ違う感情の切なさをレオとして小松さんが、巧みに表現している。(りんたいこ/フリーライター)

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