舞台「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」に出演する稲垣吾郎さん
稲垣吾郎さんが、8月30日から日本青年館ホール(東京都新宿区)でスタートする舞台「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」に主演する。昨年夏に京都で上演された舞台の東京公演で、稲垣さん演じるジョージと3人の女たちによる夏の終わりの恋の物語を描いた大人のおしゃれで華やかなミュージカルだ。「新しい地図」として映画に舞台にと活躍し「すごくストレスフリーで楽しくやれている」と語る稲垣さんに、舞台で演じる楽しさや現状について、10年後の自分像について聞いた。
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◇現在の環境は「僕に合っている」
これまでも「恋と音楽」シリーズや昨年上演された京都公演など数々のミュージカルを演じてきた稲垣さん。ただ、“ミュージカル畑”で育ってきたわけではないという思いから、ミュージカルに違和感を抱いていた部分もあったという。「もちろん歌は何十年もやっていますし、芝居もやってきていますが、『芝居しながら歌う』ミュージカルに対して、どこか不思議な、やっていてフワフワする感覚があったんです」。ただ、昨年の京都公演から何かつかめるものを感じていた。稲垣さんは「芝居をしながら歌うことや、歌に乗せてせりふを伝えることが楽しいなって思うようになりました。ミュージカル特有の違和感みたいなものはなくなりましたね」と笑う。
今作では、作・演出を担当する鈴木聡さんと再びタッグを組む。稲垣さんは「鈴木さんは毎回、僕にあて書きをしてくださっているんです。今の時代に、稲垣吾郎が何を表現したらいいか、いろんなことを客観的に考えてくださっていて」と説明し、「鈴木さんとの出会いは僕が28歳ぐらいのときで、そのときとは僕の世間からの見られ方も、僕自身も変わってきています。そのときそのときに合ったあて書きをしてくださるというのは、なかなかないことですよね」とうれしそうに語る。
「僕自身も変わってきている」と語った稲垣さん。40代の今、20、30代のころとはどのような違いを実感しているのだろうか。「変えられちゃう、ということもありますよね。世の中が求める役柄によって、自分のパブリックイメージも変わりもする。環境が変わると、見え方も変わりますから」と話す。
環境といえば、草なぎさん、香取さんとの「新しい地図」や個人での活動がベースの現在は、グループとして活動していたころとは確かに大きく異なる。稲垣さんは「グループが解散して、今は一人で活動していて、いろいろSNSでも発信しているので、世間からの見え方もまた変わっていると思います。でも、どれも自分の本当(の姿)」といい、「あまり自分で何かを変えていこうという意識はないんです。自分の興味があることを飄々(ひょうひょう)とこなしている中で、自分の見え方、映り方が変わってきているのかな、と思います」と捉えている。
もちろん、環境の変化によって、世間からの見え方以外にも変わったことはあった。「モチベーションややることは変わっていないんですが、今はより、力が抜けています」と明かす稲垣さん。「一つの作品に集中できる時間は、グループで活動していたころより増えましたね。そういう意味では、今のお仕事の仕方は僕に合っていると思います。もちろん、それを決めるのはお客さんなんですが、すごくストレスフリーで楽しくやれています。新しいことを始めたりしていることも大きいかもしれません」と笑顔を見せ、「僕は、基本的には常に『今が一番だ』と言っているタイプ。そう言いたいし、そう思わないと」と前向きに語る。
◇10年後の自分像は…
新しい道を生き生きと歩き続ける稲垣さんに、最後に、10年後の自分像を聞いてみた。稲垣さんは「あまり先のことは考えないんです。そのとき、そのときがすごく潤っていればいいな、と。刹那(せつな)的でよくはないかもしれないですが、10年後を目指して今、頑張っている、というのは違うと思うから。今が幸せで、その結果、10年後も満たされて幸せでいればいいなと思います」と考えを明かす。続けて「ただ、この仕事は続けていたいですね。もっといろんな舞台に立ちたいとか、いろんな映画に出たいとか、そういう意欲はあります。俳優として自分自身に磨きをかけて、いい役者になれていれば」とほほ笑んだ。
「君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~」はこれまで3度にわたって上演された「恋と音楽」シリーズのクリエーター陣が集結し、昨年京都で上演された「FREE TIME,SHOW TIME『君の輝く夜に』」の東京公演。作・演出は鈴木さんが担当。昨年亡くなった音楽担当の佐山雅弘さんへの追悼の意を表して上演する。ジョージ(稲垣さん)と3人の女たちによる夏の終わりの恋の物語を描いており、ビビアン役で安寿ミラさん、ライザ役で北村岳子さん、ニーナ役で中島亜梨沙さんが共演する。8月30日から9月23日まで日本青年館ホールで上演。
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