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連続ドラマ「鈍色の箱の中で」に出演する岡本夏美さん
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連続ドラマ「鈍色の箱の中で」に出演する岡本夏美さん

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岡本夏美:“弱いキャラ”演じる喜び語る 「鈍色の箱の中で」でキスシーン初挑戦

 連続ドラマ「鈍色(にびいろ)の箱の中で」(テレビ朝日、土曜深夜3時)に出演する女優の岡本夏美さん。ドラマは同じ分譲マンションに住む幼なじみの高校生5人の交錯する感情を描いた“偏愛ラブストーリー”。岡本さんは、久保田紗友さん演じるヒロイン・桜井美羽の良き相談相手ながら、美羽に強いコンプレックスを抱いている高鳥あおいを演じる。初挑戦だったというキスシーンや、弱さを持つキャラクターを演じることへの思い、今後の目標などを聞いた。

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 ◇キスシーン初挑戦で…「ここは年上の私が」

 原作は、電子コミックサービス「LINEマンガ」で連載中の篠原知宏さんのマンガで、連載開始から3カ月連続で「LINEマンガ 無料連載 月間読者数ランキング」の1位になった人気作。“気持ちを押し付ける独りよがりのキス”“寂しさを埋めるだけのキス”“略奪のための強引なキス”“気持ちを試す駆け引きのキス”“慰めのキス”など、一方通行の“片想いのキス”が毎話クライマックスに登場する。ドラマでは、隣室に住む辻内基秋に思いを寄せる美羽を久保田さん、美羽が思いを寄せる基秋を萩原利久さん、美羽に思いを寄せるも伝えられない真田利津(りつ)を神尾楓珠さん、あおいと交際している庄司悟を望月歩さんが演じる。

 「あおいは愛せるキャラクターだと思ったので、演じるのが楽しみでした」と岡本さん。演じるあおいは、悟と交際しながらも利津への恋心を抱き、美羽に嫉妬しているという複雑な感情を持つ高校生。そんなあおいについて、岡本さんは「すごく寂しがり屋なんだなと気づいて。その寂しさを埋めるために、自分を守ろうとしている子だと感じました」と説明。また、「あおいは感情豊かな子だったので、演じていて楽しかったです。泣くときは泣き、笑うときは笑う。作中では悟とムードメーカーで、楽しかった」と振り返る。

 劇中では、交際相手の悟を演じる望月さんとの共演シーンが多い。望月さんとは撮影前に「いろいろ話し合っていました」というが、撮影中はその場で生み出されるものを重視し、特に話し合うことはしなかったという。「撮影に入ってからは、悟である望月くんを信じながら撮影させてもらっていました。『そう言葉を発するなら、私はこう動く』というように、現場で生み出せるものが多かったです。全然知らないところで涙が流れたり……。だから、特に話し合ってということはなかったですね」と語る。

 ドラマは、毎話クライマックスに登場するキスシーンが見どころ。悟を演じる望月さんとキスシーンがあった岡本さんは「あおいは悟に対しても大きな愛があったから、それがキスシーンで伝わればいいな、と。そのときのあおいの愛情が、ちゃんとキスに出ればと思いました」と振り返る。実はキスシーンに挑戦するのは初めてだったが、「思ったより歩くんが緊張されていたので、一緒に共同作業でいいシーンになれば、とやらせていただきました」と明かし、「緊張が伝わってきたので、『ここは年上の私が』と頑張りました」と笑う。

 これまで、実写ドラマや映画化された「賭ケグルイ」や「咲-Saki-」、映画「BACK STREET GIRLS ゴクドルズ」など、マンガ原作の作品に多く出演してきた岡本さん。今作もマンガ原作だが、「こんなに、人間ドラマとしてリアルでもあるようなことを描いた作品に出演するのは初めてでした。(原作から)ドラマに変わった段階で、人間的な(描写の)部分が大きくなっているなと感じました」と語る。

 あおいに関しては「壮絶な場面もあり、重い現実に向き合わなきゃいけない部分があったので、繊細に演じることは意識しました。(台本の)表面の文字では分からない部分をたくさん考えて、現場でお芝居したときにまた感じるものが変わっていけば、と思っていました」と明かす。

 ◇演じたいのは“弱い部分”があるキャラクター

 真っすぐで可愛らしいヒロイン・美羽と、美羽への嫉妬心を抱えて生きるあおい。タイプが異なる2人だが、岡本さんは「私はあおいちゃんに近づけるんじゃないかなと思っているんです」と話す。

 「美人な、美羽のような役はすごく“こしょばい”(こそばゆい)んですよ(笑い)。短所がたくさんある中で必死に頑張っちゃう子を愛したくなっちゃうので、そういう役をやれたらいいなと思っていて……。そういう立ち位置にいられる女の子も魅力的だなと思う」。

 「誰もが自分に満足しているわけではなく、誰かを嫉妬したり、けなすことで自分を守ろうとする人の方が多いと思うんです。私もそうで、人と比べて焦ったり、嫉妬したりすることももちろんある。そういう弱い部分を持っているキャラクターを演じたいなと思います」と語る。

 今後は演じたいのは「大人の、社会性のある役」。「今は制服を着させていただくことが多く、この時間を大切にお芝居させてもらえたらと思うんですが、未来を考えたとき、仕事をする、という役がちゃんとできるようになれたら。教養がないとできないので、頑張ってそこに突っ込めるようになりたいですね」と話していた。

 ドラマは2月8日深夜3時から放送。「360°(サンロクマル)ドラマ」と銘打ち、本編の一部分を切り出した見どころシーンや、ドラマ内では描かれない登場人物同士のやり取りなどが番組公式特設サイトやSNSで配信される。さらに、動画見放題サービス「ビデオパス」では、地上波放送で描き切れなかったストーリーも配信される。

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