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彼女がキレイな理由:水川あさみさん 「面白く、楽しく人生を生きたい」 電信柱をよじ上る演技にも「わくわく」

 女優の水川あさみさんが、俳優の濱田岳さんと夫婦役を演じる映画「喜劇 愛妻物語」(足立紳監督)が、9月11日から公開される。今作で水川さんは、濱田さん演じる10年連れ添ったダメ亭主に罵声を浴びせながら家計を支え、子育てする“恐妻”を演じている。水川さんに、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるステイホーム期間中の過ごし方や、10年後の自分、映画で見せた“体を張ったアクション”について聞いた。

 ◇「普通に日常を生きた」ステイホーム期間

 ステイホーム期間中を、「ちゃんとご飯を作って、ちゃんと寝て、普通に日常を生きていました」と振り返る水川さん。この期間、決まっていた仕事がなくなったり、延期になったりしたが、それでも「自分と向き合う時間を持てたので、そういう意味ではすごく必要な時間だったと思います」と前向きにとらえている。

 ステイホーム期間中にはオンライン飲み会も開いた。そのとき、参加していたプロデューサーと「何かできないか」という話が持ち上がり、ステイホーム期間が開けてすぐに、コロナを題材に、これからの生き方を提案する作品を撮った。それが現在、動画配信サービスParavi(パラビ)で配信中のドラマ「love distance(ラブ ディスタンス)」だ。

 いまだコロナ終息の気配は見えず、将来に対する不安は拭えないが、自身の10年後を想像してもらうと、もともと「こうなっていたいと特に想像しない」と言いながらも、「そのときに面白い人であればうれしいです。面白く、楽しく人生を生きている人になっていたらいいですね」と明るく未来を見据えた。

 ◇まくしたてるせりふで関西に感謝

 普段からスタッフ2人と「方向性を考え、こういうものができたら楽しいねと話し合い」をしながら出演作を決めているという水川さん。そんな中で出会ったのが「喜劇 愛妻物語」だった。ちょうど「きれいではいられない役といいますか、ある意味、自分をあけすけにしないと成立しない役をやりたいと思っていた」だけに、「オファーをいただいたときはとにかくうれしかった」と明かす。台本を読んだときは、「腹を抱えて笑った」といい、「読み終わった瞬間、絶対これに出ると決めました」と即決した。

 今作は、足立監督が自身の実録小説を自ら脚色、映像化した痛快コメディー作。売れない脚本家の豪太(濱田さん)は、新作のシナリオハンティングのために、妻のチカ(水川さん)と5歳の娘のアキ(新津ちせさん)と共に四国へと向かう。結婚してすでに10年。チカとの関係は冷え切っているが、豪太はこの旅行でチカとのセックスレスの関係をなんとかしようとするが……というストーリー。

 甲斐性(かいしょう)なしの豪太の代わりに家計を支え、子育てするチカ。口を開けば飛び出すのは、豪太に対する「うざい」「消えてなくなれ!」といったしんらつな言葉ばかり。それも、まくしたてるほどの勢いだ。

 水川さん自身、「あの、滝のように流れ出てくる言葉たちの勢いは、すごく意識して演じていました」と明かすも、「私は関西の血が流れているので、そういう意味ではすんなりいけたのかもしれないです。だから関西に感謝です(笑い)」と故郷に思いをはせる。

 ◇電信柱をよじ上り… 見事な上りぶりに監督も翻意 

 今作では電信柱をよじ上るという“体を張ったアクション”も見せている。さぞかし大変だったろうと思いきや、「私、平気なんですよ、高いところ。まったく怖くないんです。全然大丈夫でしたよ」とさばさばと話す。それどころか「電信柱に上ったことがないから、そんなことできるの!と、わくわくしながら上りました」と度胸のよさを見せる。

 このシーンでは、びくびく怖がりながら上るチカをイメージしていたという足立監督が、水川さんの見事な上りっぷりを見て、「チカはガシガシ上る方がいいな」と翻意したという。「監督が、『水川さんがそうやって上っているのを見たら、そうなのかもしれない』とおっしゃったので、勢いよく上っていきました」と“名シーン”の裏側を明かした。

 次回は、映画「喜劇 愛妻物語」での役作りや女優への思いなどについて聞く。

 <プロフィル>

 みずかわ・あさみ 1983年7月24日生まれ。大阪府出身。映画「金田一少年の事件簿 上海魚人伝説」(1997年)で女優デビュー。最近の映画出演作に「後妻業の女」(2016年)、「グッドバイ~嘘からはじまる人生喜劇~」(2020年)。動画配信サービス「hulu(フールー)」の「住住」、「Paravi(パラビ)」の「love distance」(共に2020年)などがある。公開待機作に「ミッドナイトスワン」(9月25日公開)、「滑走路」(11月20日公開)。

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