世界遺産：恐竜化石の世界的な宝庫　ティラノサウルスの新説も　カナダ「恐竜州立公園」

　俳優の杏さんがナレーションを務めるTBSのドキュメンタリー番組「世界遺産」（日曜午後6時）。5月7日は「恐竜州立公園～奇岩の絶景！カナダの恐竜王国〜」と題し、カナダ西部アルバータ州にあり、世界最多と言えるほど多くの恐竜化石が眠る同公園を紹介する。

　バッドランドと呼ばれる荒野には、7500万年前の白亜紀の地層がむき出しになり、長い年月をかけ侵食されたキノコのような形の奇岩やシワシワの岩がそびえる。いまも侵食され続ける大地からは、恐竜の化石が次々と見つかっている。

　シワだらけの岩山からは、ハドロサウルス科の恐竜の全身骨格が見つかった。骨格だけでなく皮膚の一部も化石になり、恐竜を知る貴重な資料となっている。公園で発掘した化石は、近くにある世界最大級の恐竜博物館に持ち込まれ、研究展示される。

　また、白亜紀最強の肉食恐竜ティラノサウルスは、最近、アゴの化石の研究から新説が発表された。アゴの傷は、同じ種の2頭が求愛や力を誇示するためにけんかし生じたもの。成体のほぼ半数にあったことから、難しかった性別を見分ける判断材料になるかもしれないという。