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俳優の安藤サクラさんが6月2日、東京都内で行われた映画「怪物」(是枝裕和監督)の初日舞台あいさつに登場した。同作は先月、仏カンヌで開催された第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞などを受賞。授賞式について安藤さんは「本当にすばらしい瞬間を、あの場所にいさせていただいて。『ものすごいことなんだな』ということを実感したといいますか、すばらしい経験をさせていただきました。大興奮でした」と感慨深げな表情で振り返った。
「怪物」は、「万引き家族」の是枝監督、映画「花束みたいな恋をした」の脚本を手がけた坂元裕二さん、3月に亡くなった坂本龍一さんなど、日本を代表する各分野のクリエーターが集結して製作したヒューマンドラマ。第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、脚本賞とクィア・パルム賞を受賞した。
安藤さんが是枝作品に出演するのは、同映画祭の最高賞パルム・ドール受賞作「万引き家族」以来。「まだ、カンヌから戻ってきてフワフワしたような興奮したような状態」としつつ、「前回(の同映画祭)は、パッと行って、自分たちの上映の時だけ参加して帰国してしまったんですけど……(今回は)映画祭を全体的に感じることができた。他の映画の上映にも参加させていただいたりして」と笑顔を見せた。
映画の舞台は大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。それは、よくある子供同士のケンカに見えた。しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちはこつ然と姿を消した……というストーリー。
舞台あいさつには永山瑛太さん、黒川想矢さん、柊木陽太さん、角田晃広さん、中村獅童さん、坂元さん、是枝監督も登場した。