あなたにおすすめ
マックスマーラ:波瑠、柔道・阿部兄妹、内田理央、のん、ローラがドレスアップ! 8年ぶり公の場になった3児の母・加藤あいも
俳優の宮沢りえさんが10月14日、東京都内で行われた主演映画「月」(石井裕也監督、公開中)の公開記念舞台あいさつに登場した。目を潤ませながら、実際に起きた障がい者殺傷事件をモチーフにした同作に「保身してしまう自分のもどかしさを乗り越えたい」と出演を引き受けたことを明かした、
宮沢さんは、撮影直前に亡くなった企画・プロデュースの河村光庸さんから初めて作品について聞いたときのことを振り返り、「河村さんの熱意を感じた。私自身も、平和なのか、殺伐とした世の中で、生きていくために保身してしまう自分に対して、もどかしさがありました。作品を通して、もどかしさを乗り越えたいという気持ちが強くわいた」と語った。
「すごくドキドキしていて、手にいっぱい汗をかいて」と汗を拭いながら、笑顔を見せた。「生きていく中で、見たくないこと、聞きたくないこと、触れたくないことがゴロゴロある。そのふたを開けることは、勇気、エネルギーがいる。そういうことについて、考え、話すきっかけになってほしいし、皆さんの記憶にべったりこびり付く作品として広がっていってほしい」と締めくくった。
映画は、辺見庸さんの同名小説が原作。山奥の障がい者施設で働く元作家の堂島洋子(宮沢さん)は、職員が入所者に暴力を振るっているという現実を目の当たりにする。そのことに誰よりも憤っている施設職員の同僚、さとくん(磯村勇斗さん)の中で増幅する正義感や使命感が、やがて怒りを伴う形で徐々に頭をもたげていく。そして、その日はついにやってくる……というストーリー。
この日のイベントには磯村さん、二階堂ふみさん、オダギリジョーさん、石井監督も出席した。