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多部未華子:思春期真っただ中の中学生で仕事を始め「母親に当たったことも」

 俳優の多部未華子さんが公開中のディズニー&ピクサー映画「インサイド・ヘッド2」(ケルシー・マン監督)の日本語吹き替え版で、新キャラクターのシンパイの声を担当している。今作は2015年公開の「インサイド・ヘッド」の続編で、主人公の少女ライリーの成長が描かれる。多部さんに、演じたシンパイについて、また自身の思春期などについて聞いた。(前後編の前編)

 ◇オーディションでつかんだシンパイの声 癖のある声を出すのに苦心

 映画は、大人になると増えていく感情をテーマに、成長して新たな壁に直面する主人公ライリーの物語を描いた。ライリーを子供の頃から見守る感情のヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリのほか、新たな大人の感情としてシンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシが現れる。

 多部さんは、今回のシンパイの声をオーディションでつかんだ。

 「前作が好きだったので、新キャラクターが出てきて、2(続編)をやるんだってファン目線で期待していました。もし声優ができるんだったら、こんなにうれしい話はないと思って」とオーディションを受けることにした。

 自信は「なかったんですけど(笑い)、後日、『ぜひ』と言ってくださって。本当にうれしかったです」と振り返る。

 シンパイの声は、オリジナルの英語版ではハスキーな声をしている。

 多部さんは「私の声はハスキーじゃないですし、自分の中で今までにあまり出したことのないような声で、プラス早口でまくしたてるんですね。物語が進むにつれて引っかき回して中心になるキャラクターなので癖の強い声にしてほしいと言われて、出せる範囲で癖のある声ってどんなのだろうと、試行錯誤しながら作っていった感じです」と明かす。

 ◇自分の中に常にいるキャラクターは?

 多部さんが担当したシンパイは、「あまり共感できるキャラクターじゃない」と最初にスタッフから説明されたという。

 「心配しすぎて引っかき回して暴走するというか、人の話を聞かず、自分のやり方で手中に収めようとする……。共感を得られるキャラクターではないので、共感を持って声を当てるということができないかもしれないと説明を受けたんです。みんなを巻き込むような形で早口でしゃべるので、すごく難しかったですね」

 では、感情の中で共感できるキャラクターは?

 「どのキャラクターも自分の中にはありますけれど、常にいるのはダリィ(笑い)。イイナーもヨロコビもいますね。これって一つには決められないです。でもやっぱりダリィが私の中にベースとしてずっといます」と語る。

 今作では成長したライリーの思春期が描かれる。多部さん自身はどのような思春期を送ったのだろうか。

 「中学生のころからこの仕事を始めて、大人の世界に飛び込みました。私自身は兄の反抗期を見ていたので割とおとなしかったと思うんですが、やっぱり思春期のときに慣れない仕事を始めたので、何かイライラして家で母親にぶつかるみたいなことは全くなかったとはいえないなと」と思いをはせる。

 映画について「自分がコントロールできない感情っていうのは誰しも経験しているはずだと思うので、そこに共感しつつ、いろんな感情すべてが自分にとってなくてはならないもので、自身を成長させてくれて、今、自分がここにいるということを改めて理解させてくれる映画」と見どころをアピールした。

 後編では母としての子どもへの思い、35歳になり、40代への思いを聞いた。

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