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emma:モデル歴14年、「魔法のようだった」 韓国トップ写真家との撮影秘話を聞く すっぴん撮影にも挑戦
モデルのemmaさん(31)が、7年半ぶりとなる書籍「センスブック『HERE I AM』」(SDP、2500円)を発売した。書き下ろしのエッセーや、韓国のトップフォトグラファーとのセッションも話題の同書について、話を聞いた。(前後編の後編)
◇不安や葛藤、苦しみもあったけど「話せてよかった」
「こんなに自分のことを赤裸々に書くのは、たぶん最初で最後。覚悟を持って書きました。自分自身の性格のことや、生きにくさのことを書くのは勇気がいりました。やっぱり過去にはつらいこともあったし、すべてがいいことだけではなかったので」と振り返ったemmaさん。
書き下ろしのエッセーは19編。生い立ちや愛犬、モデルの仕事事情、恋など題材はさまざま。なかでも、「自分の心に“ぶりっ子”を」「真面目で神経質の何が悪い?」「#期待しない」の3編は、「ここまで自分の話をして大丈夫かなと不安や葛藤もあって、書くのも読むのも苦しかったパート」。いずれも自分が“よかれ”と思って大切につづけてきたことからの“脱却”をつづった。
「それでも『自分の心に“ぶりっ子”を』というパートには、とくに共感しましたとか、自分もこういうふうに生きてきましたとか、熱量の高い感想をいただくことが多いんです。みなさん、こういうことで悩まれていたんだと思うと、話せてよかったなと思いますし、私自身もすごくスッキリとした気持ちになっています」
◇“新たなバイブル”として今の自分を
タイトルの「HERE I AM」には、「自分の現在地」という思いを込めた。7年半前に発売したスタイルブック「emma」でも地元・北海道から上京したときの思いやモデルという仕事などについてつづり、いまでも「バイブル」のように扱ってくれるファンもいるという。
「落ち込んだときに読んでいますとか、上京したタイミングで持ってきて何度も読み返していますと言葉をもらったり、ボロボロになった本の写真を送ってきてくれる方もいます。当時、読んでくれた人がライフステージが変わったり、生活環境が変わったりしても、今も大事に持ってくれていることで、本を出すこと、紙で残ることの大切さを再確認したんです。
自分も7年半たって、より大人になったし、いろんな経験もしてきました。今まで話したことのない自分のパーソナルな部分や、今の自分だから書けたことが“新たなバイブル”になればうれしいです。いろいろな方のちょっとした励ましや、元気のきっかけになればと思っています」
<プロフィール>
えま 2012年、雑誌「装苑」(文化出版局)の表紙を飾り、モデルとしてデビュー。女性ファッション誌「ViVi(ヴィヴィ)」(講談社)の専属モデル、トーク番組「A-Studio」(TBS)の9代目MCアシスタントをへて、さまざまなファッション誌などで活躍。アパレルブランド「ER(イーアール)」を設立した。