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俳優の杉咲花さんが、日本テレビ系で2026年1月14日から放送される水曜ドラマ「冬のなんかさ、春のなんかね」(水曜午後10時)で主演を務めることが12月1日、分かった。
杉咲さん演じる小説家の主人公・土田文菜は恋人はいるものの、さまざまな過去の恋愛体験が影響して、いつからか“きちんと人を好きになること”“きちんと向き合うこと”を避けてしまっている。そんな文菜が今の恋人と真剣に向き合うために、これまでの恋愛を振り返っていく。
主人公・文菜の現在の恋との向き合い方を描く上で、学生時代の恋人から今の恋人に至るまでの、それぞれの人と過ごした時間やその時々の恋愛感情も丁寧に描かれていくといい、これまでの交際相手のキャストについては今後発表される。
「愛がなんだ」「アンダーカレント」などの今泉力哉監督のオリジナル脚本。杉咲さんが「杉咲花の撮休」(2023年、WOWOW)に出演した際に、今泉監督が第2話の監督、第3話の監督・脚本を手掛けた。
今泉監督オリジナルの脚本を読んだ杉咲さんは「ささやかな瞬間ばかりが描かれた作品」とコメント。そして、今泉監督も「“なんかさ”とか“なんかね”という言葉は、それ自体としてはあまり意味を持たないけれど、ひとつの言葉を発する際にどれだけその言葉を真剣に発しているのか、言葉にすることを怖れているのか、などが表現できる気がして」とコメントしている。
◇杉咲花さんのコメント全文
--今泉力哉監督の脚本を読んだ感想を教えてください。
言ってしまえば、とりたてて大きな事件が起きたり、登場人物が成長するようなこともあまりない物語なんです。でも、何気ない人と人とのやりとりの中で流れる「間」とか、小さな心の機微にも、思いやりや切なさがある。
あまりドラマにならないような、シーンとシーンの間にきっと繰り広げられているであろうささやかな瞬間ばかりが描かれていて。今泉監督らしい細やかな視点の優しさに筋肉がゆるまって、ふぅ、と息を吐きました。
--主人公・土田文菜はどんな人ですか?どのように演じていきたいですか?
文菜(あやな)は、人を好きになるということから少し距離を取ってしまう自分自身について、葛藤したり、思考を繰り返したりしながら、真剣に生きている人です。
もしかすると文菜の行動は、共感からは離れるものかもしれません。ですが、時間の有限性であったり、どんな出会いにも別れが付きまとうことに対して、深い寂しさを感じてしまう感度の高さに、私は惹かれています。
文菜という人物を本当に実在する人のように見てもらえるように、ただそこにいられたらいいなと思います。
--今作の好きなポイントは?
一言の失敗も許されないような緊張感が張り詰めたこの時代に、自分の意思を持ったり、気持ちを伝えるということは、なんだか高いハードルがある気がします。そんな中で、悩み、失敗や反省もしながら、自分なりの答えを見つけ出していこうとする登場人物たちに、勇気をもらっています。
--視聴者の皆さんへ、メッセージをお願いします。
この座組で連続ドラマをやれることをたまらなく思っています。恋愛をするひと、しないひと。恋愛がよくわからないひと、したくないひと。自分という人間をいまも探しているひと。人の数だけ、いろんないろんな生き方があって。
多様な登場人物たちに、自分や家族や友達の姿を見つけだしてもらえるような作品にできたらいいなと思います。だらっと息抜きしながら観てもらえるように、私たちも気を楽にしながら、心を込めたいと思っています。