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映画「ほどなく、お別れです」に出演し取材に応じた野波麻帆さん
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映画「ほどなく、お別れです」に出演し取材に応じた野波麻帆さん

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野波麻帆:2児の母、「完ぺきよりも全力」の日々 「今」を大切にした生き方で「いつ亡くなっても悔いはない」 映画「ほどなく、お別れです」で感じたこと

 俳優の浜辺美波さんと目黒蓮さんがダブル主演した映画「ほどなく、お別れです」(三木孝浩監督)が公開された。とあるきっかけで葬儀会社にインターンとして働くことになったヒロインと指南役の葬祭プランナーがタッグを組み、「最高の葬儀」を目指す物語。数々の別れと、その別れをサポートする葬祭プランナーの尽力が描かれる。同作に出演し、「大切な人との別れについて考えた」という野波麻帆さんに撮影や、生き方について聞いた。

 ◇目黒蓮の手で死に化粧 「すばらしい作法だった」

 「脚本を読んだときから、涙が止まりませんでした。完成した作品を見ても序盤から涙が止まらず、胸に来るものがありました」と語った野波さん。

 演じたのは、女手一つで育ててきた21歳の息子と20歳の娘を残して交通事故で亡くなった長野桂子。作品の中で描かれる別れの一つだ。

 「亡くなる前の家族のシーンでは、桂子が子供たちをとても深く思い、夫を愛していることをギュッと表現できればと思いながら演じました。夫役の原田泰造さんとは初対面でした。短い期間で撮影したので、はじめましてという状態でプロポーズのシーンを撮ってすぐに夫婦になって、その日に亡くなるシーンも撮ったんです(笑)」

 桂子の納棺にあたっては葬祭プランナーを演じる目黒さんが、死に化粧や着替えを施した。

 「目を閉じている私に目黒さんが化粧をしてくださって、作法のすばらしさを実感しました。着物を変えるシーンも目黒さんがやってくださって、私はただ“亡くなっている”だけ。無の状態のうちに、目黒さんが着物をシュッと取って、手早く進めてくださる。所作に滞りが全くなくて、かなり練習をされたんだろうと思います」

 三木監督からは「亡くなっている演技がうまい」と褒められたという。

 「とにかく無ですね。亡くなっている桂子の指に指輪を着ける場面があるのですが、硬直しているように見せなければいけなかったので、難しかったです」

 ◇自分の葬儀は「にぎやかに」 早めに娘たちに伝えておきたい

 俳優の水上剣星(みかみ・けんせい)さんを夫にもち、小学6年と4年の二人の娘の母親でもある。この作品に出演したことで、大切な人との別れについて考えた。

 「自分が亡くなるときがきたとしたら、もちろん残された人たちのことを考えなくてはいけないと思いますが、それに加えて劇中のせりふにもあるように、故人の気持ちにも思いをはせる大切さを感じました。

 残された人と故人、二つの思いを両立させるためには、私だったらこうしてほしいなど、娘たちには早めに希望を伝えておきたいと、この作品に出演したからこそ考えています」

 自身の葬儀は「にぎやかに」が希望だと話す。

 「私はいつ亡くなってもいいと思っているタイプ。そのときが来ても、あまり悲しいと思ってほしくないぐらいなんです。私がいきなりパタッと亡くなってしまっても、『ここまでやってきてよかったね。頑張ったね』というくらいの気持ちでいてほしい。悲しい葬儀にはしたくないので、喪服ではなく、それぞれが自分の大好きな服を着て、にぎやかに見送ってくれればうれしいですね」

 ◇完ぺきより全力 過去や未来よりも「今」を意識した生き方

 長生きしたいという願望は「あまりない」と言い、自身の母親もそうだったと振り返る。

 「二人の娘の成長を見られなくなることがいちばん無念だとは思います。でも、『いつ死んでもいいように生きよう』と思っているんです。日々、全力で生きているので悔いはないです。もちろん後悔もたくさんあるんですけれど、後悔もすべて自分ですから。

 私の母も同じようなタイプでした。何歳になっても新しい扉を開くような、生きている時間は、どんなときも新しいことに挑戦していくような人でした。私も悔いなく、あのときこうだったと過去を振り返ったり、いつかこうしたいと未来を考えたりするよりも、とにかく『今』。『今』なにかをするということを意識して生きている気がします」

 さらに、こう続けた。

 「“思いついたらすぐ実行”は、できないかもしれないけれど、“思いついた”ことのために、今やれることが絶対あると思うので、それはやる。仮に“思いついた”ことがダメだったとしても、それに向けてやっていることの事実はあるので、やったんだからしょうがないねって思えます。

 やりたいことがたくさんあって、完ぺきじゃないけど全力でやる。母親であることについても、完ぺきとはまったく言えませんが娘たちには全力で愛情を注いでいるつもりですし、全力で育てているつもりです」

 <プロフィール>

 のなみ・まほ 1980年5月13日生まれ。東京都出身。1996年、第4回「東宝シンデレラ」グランプリ受賞。1997年、「モスラ2」でスクリーンデビュー。1998年、「愛を乞うひと」で主人公の娘役を好演し、第22回日本アカデミー賞新人賞・助演女優賞など数々の賞を受賞した。2012年12月9日、 俳優の水上剣星(みかみ・けんせい)さんと結婚。2013年に第1子、2015年9月に第2子を出産した。

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