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17日に最終回を迎える「探偵の探偵」(フジテレビ系)に出演しているディーン・フジオカさん
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17日に最終回を迎える「探偵の探偵」(フジテレビ系)に出演しているディーン・フジオカさん

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ディーン・フジオカ:“逆輸入俳優”日本での活動は「光栄」 朝ドラは「言葉で苦労」

 台湾、香港、米国でのキャリアを持ち、“逆輸入俳優”と注目される俳優のDEAN FUJIOKA(ディーン・フジオカ)さん(35)。女優の北川景子さんが主演を務め、17日に最終回を迎える連続ドラマ「探偵の探偵」(フジテレビ系、木曜午後10時~)に出演して脚光を浴び、28日にスタートするNHKの連続テレビ小説「朝がきた」にも出演するなど、日本で活躍の場を広げるフジオカさんに話を聞いた。

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 ◇日本で活動「できないと思っていた」

 フジオカさんは、2005年に香港で俳優デビューした。その後、台湾に拠点を移し、数々のドラマや映画に出演。日本語、英語、北京語などを話すことができ、14年に全米デビューを果たした。180センチの長身で、さわやかな笑顔を見せながら、穏やかな口調で理路整然と話す姿が印象的だ。

 日本のドラマに出演するのは「探偵の探偵」が初めて。「自分が生まれた国なので、いつか仕事をする機会があったらいいなと思っていた」というが、これまで「一生、日本では仕事ができないんじゃないかなって、勝手に思い込んでいた」と振り返る。「実際に仕事をさせてもらって光栄だし、人生って本当に分からないものだなって思います」とうれしそうにほほ笑む。

 「探偵の探偵」では、北川さんが演じる紗崎玲奈(ささき・れな)が勤める調査会社「スマ・リサーチ社」の先輩調査員・桐嶋颯太を演じている。紗崎が、妹を死に追いやった探偵「死神」を探すことに躍起になり、孤立しがちでいることを気にかけ、「死神」に関する重要な情報をつかむ。

 日本のドラマの印象を「米国のテレビシリーズものの雰囲気がありますね。ライティング、音楽、せりふ……。子供の頃に見ていた『東京ラブストーリー』とはちょっと違う」と笑い、初共演となった北川さんを「せりふが多く難しい言葉ばかりなのに、NGの数が少なくて、すごいと思う。とてもプロフェッショナル」と絶賛。また「玲奈にぴったり。特殊な背景のキャラクターにハマるのは、役者としての技術もあると思うし、玲奈の芯の強さや信念を持っている点が、北川さんと共通する部分があるのかな」と感じている。

 日本語での芝居は「まだ数えるぐらい」。自身が演じる桐島については「(スマ・リサーチ社という)組織の中にいるけど、一緒にはいないみたいな感覚。俯瞰(ふかん)しているというか……」と説明し、「最終話まで見ると解ける謎がある」と期待を持たせた。

 ◇新人4回で「謙虚になれた」

 これまでの転機となった作品を聞くと「自分が俳優を始めるきっかけになった」という香港で撮影したデビュー作の「八月の物語」を挙げた。映像や演技の経験がない中で「やってみたら自分がすごくパッション(情熱)を持っていることに気づいた。これは続けたいと思って、毎回120%で仕事と向き合ってきたら、今日に至るという感じ」と述懐する。

 また「何度か(活動する)国を変えたこともターニングポイント」という。香港、台湾、米国、日本と場所を変え「新人を4回やっているんです。20代で何度も積み上げては崩れて、当時はつらかったですけど、30歳になっても、また新人をやらせてもらって、その都度、いい意味で謙虚になれた」といい、「おかげで視野が広がった。それにまっさらな分、吸収できるものが多いんです」と感じている。

 活動拠点を変えたのは「自分が全部を望んだわけでもないし、人に言われてやったわけでもない。バランス」という。「もっと広いところを見てみたい」という思いや、米国の大学を卒業し、「いつかまた北米でチャレンジしたいと思って米国を去った」という経緯もあった。そして「選択肢がいくつもあるときは恵まれているとき。ベストな選択をする義務があると思う」といい、難易度が高く避けてしまいがちな選択肢ほど「やらなきゃいけない」と考えを語った。

 この先、国内や海外での活躍が期待されるが、今後のビジョンは「あんまり考えないようにしていますね。出会いとか、縁とか、自分がやりたいと思ってとか、いろんなコンビネーションで決まっていくことだと思うので」とにっこり。「俳優としての仕事をちゃんとやることは当たり前。(その上で)みんなが気持ちよく仕事ができるような雰囲気作りができるエネルギーになれたらいい。それはどこに行っても変わらない基本の姿勢」という。

 ◇朝ドラは「言葉で苦労」 美しいと思う女性は…

 すでに始まっている朝ドラの撮影は、主に大阪で行われており、週に1~2回、東京、大阪を往復する生活。演じるのは薩摩藩士の五代友厚(ごだい・ともあつ)で、言葉で苦労しているという。「前半は薩摩弁で、海外に留学して帰ってきてからは関西弁。関西弁になってからも薩摩出身の大久保利通とかとは薩摩弁でしゃべって。でも同じシーンでいきなり関西弁に切り替わったり、英語が入ってきたり……。この何カ月、闘ってきました」と苦笑い。数カ国語を操るキャリアからは意外な印象も受けるが「やっぱり住まないとダメですね。積み上がらないから」と語る。

 また、美しいと思う女性像を聞くと「日本語で言うのはすごく難しいんですけど、善意の『善』という感じの人が、すごく魅力的だと思うんです」と独特の答え。「『愛に満ちあふれている』『慈愛に満ちた』みたいな言葉にもなると思う。そういう人は何歳でも変わらず、すごく魅力的だと思いますね」と笑顔を見せた。

 <プロフィル>

 ディーン・フジオカ。1980年8月19日、福島県生まれ。高校卒業後、米国に留学。大学卒業後、香港に渡ってモデルとして活躍し、俳優デビュー。その後、台湾に拠点を移し、数々のドラマや映画に出演した。2014年にドラマ「荒野のピンカートン探偵社」で全米デビューした。

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