映画「東京喰種 トーキョーグール【S】」の一場面 (C)2019「東京喰種【S】」製作委員会 (C)石田スイ/集英社
俳優の窪田正孝さん主演映画の続編「東京喰種 トーキョーグール【S】」(川崎拓也監督、平牧和彦監督)が7月19日に公開される。原作でも人気のキャラクターで、美食家(グルメ)と呼ばれる喰種(グール)の月山習(しゅう)を俳優の松田翔太さんが演じ、主人公・金木研(カネキ、窪田さん)たちの前に史上最悪な喰種として立ちはだかる。喰種の霧嶋董香(トーカ)役で山本舞香さんが出演。前作よりパワーアップした「喰種VS喰種」のバトルアクションを楽しめる。
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「東京喰種」シリーズの原作は、人肉を食らう怪人・喰種をテーマにした石田スイさんの人気マンガ。今回は、喰種の潜む街・東京が舞台。ある事件をきっかけに半喰種となってしまった大学生のカネキは、喫茶店あんていくに身を寄せ、トーカらと共に生活をしていた。そんな中、美食家と呼ばれる喰種の月山習があんていくを訪れる。月山はカネキのにおいに興味を持ち、彼を喰種レストランに誘い出す……というストーリー。
前作に続き、歌手のレディー・ガガさんをはじめ、さまざまなアーティストの衣装を手がけるファッションブランド「クリスチャンダダ」の森川マサノリさんが衣装を担当。川崎監督、平牧監督と、CMなどを手がけてきた若手を抜てきし、映像美を追求。東京の街を怪しく、美しく映し出す冒頭から引き込まれる。
続編の見どころは、やはり月山を演じる松田さんの怪演だろう。「東京喰種」は、声優の宮野真守さん演じるテレビアニメ版月山も人気だが、松田さん演じる“美しきド変態”月山を目の当たりにすると、「ここにも月山がいる」と思わせられる。予告編にも登場している月山がハンカチを「スーハー」するシーンや、「カネキくんが喰(た)べながらカネキくんを喰べたい」といった名ぜりふはもちろん、愛情たっぷりの「カネキくん……」という呼びかけ一つにも色気と凶暴さをはらんでいる。
喰種対喰種の迫力のバトルアクションも魅力だ。空手の黒帯保持者であり、抜群の運動神経を誇る山本さん演じるトーカのしなやかな蹴り、トーカに戦いを学び強くなったカネキ、そして月山の容赦ない暴力がぶつかり合う。
2017年7月に世界29カ国で公開された第1作「東京喰種 トーキョーグール」もそうだったが、ストーリー全体を通して原作へのリスペクトや愛を感じる内容だった。喰種と人間の関係性の中で描かれる悲しさやもどかしさといった人間ドラマに胸を打たれる。実写で描かれる「東京喰種」の世界をスクリーンで堪能してほしい。
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