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彼女がキレイな理由:永野芽郁さん 「お芝居をしている時間が一番好き」 みんなで一つのものを作ることが快感

 女優の永野芽郁さんが、8月23日に公開される劇場版アニメ「二ノ国」(百瀬義行監督)で声優として、天真らんまんなコトナと心優しく芯の強いアーシャ姫の一人2役を演じている。永野さんはアニメの声優に初挑戦。2018年にNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「半分、青い。」のヒロインを演じ、2019年も連続ドラマ「3年A組―今から皆さんは、人質です―」など話題作に立て続けて出演。女優として活躍する永野さんに、「二ノ国」での声優としての演技について、女優の仕事などについて聞いた。

 ◇「二ノ国」はとにかく絵がキレイ

 「二ノ国」は、ゲーム「妖怪ウォッチ」や「レイトン教授」シリーズで知られるレベルファイブの手がける人気RPGシリーズが原作。永野さんはゲームのことを「普段ゲームはやらないので、『二ノ国』もやったことはないんですけど知っていました。とにかく絵がキレイだな、と。アニメ作品になるに当たって、自分が声を当てて果たしていいんだろうかと思ったんです」と出演の話が来たときを振り返る。

 劇場版アニメは、冷静沈着で車椅子のユウ(山崎賢人さん)、バスケ部の人気者のハル(新田真剣佑さん)が、ハルの彼女コトナ(永野さん)を巡る事件をきっかけに現実世界と並行する魔法世界「二ノ国」という二つの世界を行き来する。次第にユウはコトナにそっくりのアーシャ姫(永野さん、2役)に引かれていくが、そこには「コトナの命を救うにはアーシャの命を奪わなければいけない」という残酷なルールがあった……というストーリー。製作総指揮と原案・脚本をレベルファイブの日野晃博社長が担当。宮野真守さん、津田健次郎さん、梶裕貴さん、坂本真綾さん、山寺宏一さんらも出演している。

 ◇不安はあったが「二ノ国」で初挑戦したかった

 初挑戦のアニメ声優について、永野さんは「初めてやらせていただくということで緊張感がありましたし、新しいことに挑戦することにもちろん不安はありました。また、自分でいいのかなという自信がない部分もあったので、すぐに『やりたいです』とは言えなかったんです。でも、やらせてもらえるなら『二ノ国』で初挑戦させてもらいたいなと思いました」という。

 普段の実写のドラマや映画とは異なり、声だけの芝居には「普段のお芝居をしてきて、体の動きだったりとか、全身を使って表現することは許されていることが多いので、声だけで感情を伝えなきゃいけない、距離感を伝えなきゃいけないというのは、すごく難しかったですね」としみじみと語る。

 ◇「自分がやりたいと思う通りやっていい」と言われ…

 しかもコトナとアーシャ姫の2役を演じることになった。「コトナの方がやりやすいかなと思っていたんですけど、声質だけ聞いてもらうと『アーシャ姫の方が合っている』と言われて。やっぱり他の人が聞いている声と自分が聞いている声って違うんだなって。自分が思っていたよりも声はちょっと特徴があるのかな、と思いました」と明かす。

 自身では「私、すごく低い声だなと思っていたんです。そうしたら『声、高いよ』って言われて、『あ、高いのか』と(笑い)。自分が聞こえている分にはすごく低く聞こえているんです。新たに自分の声を発見しました」と語る。

 2役については「最初は分かりやすく分けた方がいいのかなと思っていたんですけれど、声だけを聴いてもらっているときに『もうちょっとナチュラルに、自分がやりたいと思う通りやっていいよ』と言われたので、あまり決めこまずに『指示だけ分かりやすく出してください』とお願いして。声をもっと高くしてとか、低くしてとか、遠くに届けてとかイメージしやすいような言葉にしてくださったので、そこに自分が頑張ってどんどん合わせていけるようにしていったという感じでした」と語る。

 特に難しかったシーンは「アーシャとユウのシーン。アーシャ姫なんだけどどこかコトナにも見えるくらい、普通の女の子っぽくも見えて、普通に戻し過ぎるとコトナになってしまうし、どのくらいまでやっていいのかも分からなかった。でも分からない中でも感情を伝えなきゃいけない。声と感情を一緒にするのって、こんなにも難しいんだなって思いました」と振り返る。

 ◇お芝居は難しいし体力も使うが…

 NHKの朝ドラや連続ドラマ、映画など主要な役を演じることが多く、多忙に加えて心労もかなりのものだと想像するが、女優の仕事について、永野さんは「演じることはすごく難しいし、現実にないことを(演じる)その一瞬だけは現実にしなきゃいけないから、もちろんいろんな体力も使いますし、精神的にも、自分の中で少しずつ壁を乗り越えていくという感覚があるんです。でも、一人じゃなくて、現場にいるスタッフさん、キャストさん、みんなで一緒に一つのものを作るという、そこにかけている時間がすごく好きなので、お芝居している時間がきっと自分が生活をしている時間の中で、一番好きなんだろうなとは思いますね」と目を輝かせた。

 次回は、休日の過ごし方や生き方、女性が輝く秘訣(ひけつ)などについて聞く。

 <プロフィル>

 ながの・めい 1999年生まれ、東京都出身。2009年に映画デビュー。2015年に映画「俺物語!!」でヒロインに抜てきされ、2017年の「ひるなかの流星」で映画初主演。2018年にNHK連続テレビ小説「半分、青い。」のヒロインとして注目を集め、連続ドラマ「3年A組―今から皆さんは、人質です―」や映画「君は月夜に光り輝く」など話題作に出演している。

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