のん：監督・脚本・主演を手がけた映画が公開　「自分の活動の支えになる」と感動

2022年02月25日　22:11

　女優ののんさんが2月25日、東京・新宿の映画館「テアトル新宿」で開催された企画・脚本・監督・主演のすべてを手がけた映画「Ribbon」の初日舞台あいさつに出席した。コロナ禍で立ち上がっていく人々の姿を描いた作品で、上映後、大きな拍手に迎えられて登場したのんさんは「『Ribbon』という映画を残せた、作れたというのは、これから自分が活動していく中で支えになる」と未来について力強く語った。

いま、推されてます

＜佐藤健にインタビュー＞「僕は省エネで地球に優しい」　等身大のラブストーリーは「感じたままに」

　「うれしくて、うれしくて興奮しています。『Ribbon』を作って、やっとこの日が来たかと感動で打ち震えています」と輝くような笑顔を見せていた。

　映画は、コロナ禍で卒業制作展が中止になり、青春を奪われていく学生たちの悲しみを目の当たりにしたのんさんが、思いを救い上げたいと企画。美大生・いつか（のんさん）がアイデンティーを取り戻す姿をパワフルに描いた。

　のんさんが同作に着手したのは、新型コロナウイルス感染拡大の第1波の時期だという。「自分の主催している音楽フェスを中止にしたり、決まっていた仕事も延期や中止になったりして。家で過ごしているうちに『こうしちゃいられない』という気持ちになって、脚本を書き始めました」と告白。「主人公のいつかを美大生にしようと決めて調べていくうちに、卒業展が中止になって、その思いをお話しされているインタビューを見て、これを書くしかないと思った」と振り返った。

　また「2020年の自粛期間中は『不要不急の外出は控えるように』というアナウンスが毎日流れていた。その中にエンタメや芸術も入れられていき、不要不急の論争も加熱していく中で、それで生活している身としては、自分自身が否定されたような気持ちになった」と悔しい思いも込み上げたという。

　「その中で改めて自分は、これが好きなんだとすごく自覚したんです。仕事というのを抜きにしても、自分はエンタメとか芸術を見てきて、そういうものに影響されて形作られていると思い知らされました」としみじみ語った。

　のんさんが監督を務めるのは「おちをつけなんせ」（2019年）に続き2作目。「Ribbon」は初の劇場長編作品となる。「シン・ゴジラ」の監督・特技監督を務めた樋口真嗣さん、准監督・特技統括の尾上克郎さんが特撮チームとして参加した。

いま、推されてます

＜佐藤健にインタビュー＞「僕は省エネで地球に優しい」　等身大のラブストーリーは「感じたままに」