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與真司郎:「我慢することが当たり前」の自分から脱却 アメリカ生活で自分を大切にできるように

 ダンス・ボーカルグループ「AAA(トリプル・エー)」のメンバーで、「SHINJIRO ATAE」としてソロ活動もする與真司郎(あたえ・しんじろう)さんが8月23日、「ポジティブ思考」をテーマにした書籍「すべての生き方は正解で不正解」(講談社)を発売する。かつては「他のメンバーと常に比べることで落ち込んでしまうこともあった」というほどネガティブだった與さんに、移住先の米ロサンゼルスで、試行錯誤して見つけたポジティブでいるための方法を聞いた。

 ◇昔の自分は「ポジティブでいる方法を知らなかっただけ」

 日本にいるときはストレスを感じても、我慢することが当然だと思っていた與さん。27歳の時にロサンゼルスに移住すると、日本に比べてメンタルヘルスへの関心が高く、普段の会話にもよく話題に上ることに気がついた。

 「ロサンゼルスに住んでいる多くの人は、メンタルをいい状態に保つために努力をしている気がします。例えばメンタルヘルスに関する本を読んだり、メディテーション、ヨガ、ワークアウトや散歩をして体を動かしたり。そのことに感銘を受けて、自分も興味を持つようになりました」

 まず取り組んだのは、自分の考えを友人に話すこと。「『自分はこういう考えなんだけど、どう思う?』と、人の考え方を知り、自分の考えを見直すだけで、幸せだと感じることが増えたんです。自分がネガティブな性格なのではなく、ポジティブでいる方法を知らなかっただけだと気づきました。それからメンタルヘルスにいいと聞いたヨガをやメディテーション、散歩などを始めて、自分がポジティブに変化していくのを感じました」

 ◇日本とアメリカ 二つのいいところを取り入れたい

 アメリカでは、パーティーに行っても帰りたいと感じた人は帰るのが当たり前。周囲もそれに対して批判をしない。「いろいろな意見があって当然」という考えが浸透していた。

 「幸せって100人いたら100人それぞれ違う。だから気を使いすぎず、自分が楽しくて、ハッピーになれることを追求した方がいい」と話す。

 「僕は『自分を大事にする』というアメリカ的な考え方を取り入れたら、人生が楽になりました。日本人は相手のことを優先して考えることが根付いているように思います。それってすてきなことだけど、自分を見失ってしまう時もある。アメリカと日本の考え方、どちらが正解ということはないけれど、両方を見られる環境にあるので、いいところを取り入れられたらいいな」

 ◇ネガティブな自分も「いいと認めて」

 自他ともに認める「ポジティブ」な與さんだが、つらいことや悲しいことが起きてネガティブになりそうになる時もあるという。そんな時は「思考を変える努力」をする。

 「自分で努力しているとは言いたくないんですけど……ポジティブでいるための努力を毎日続けています。厳しいことを言うけど、自分で何か行動を起こさないと、ポジティブには変わりません。

 変わりたいと思っているけど、何から始めたいか分からない人は、フィジカル面だと朝ヨガがおすすめです。『朝ヨガ』ってYouTubeで検索するとたくさん動画があるから無料でできるし、わざわざヨガマットを買わなくても、ラグなどの上でできる。5分でも10分でもいいので朝から体を動かすと、血の巡りがよくなるから、一日頑張ろうって気持ちになるんですよね。

 メンタル面では、『人と比べない』『人に対して期待しすぎない』ということを意識してみてください。そのためにも、まずはネガティブな自分もあっていいと認めて、自己肯定感を上げることが大切だと思います」

 與さんはネガティブだった時期を振り返り、「葛藤していた時期があったから今がある」と話す。「昔の自分に言いたいのは『自分を大切に』っていうことぐらいです」

 *……書籍「すべての生き方は正解で不正解」▽講談社▽與真司郎さんが女性誌「with(ウィズ)」で、読者の悩みに答える連載を書籍化。「AAA」でのエピソードなども交えながら、人生を大きく変えた「ポジティブ思考」について語る。ロサンゼルスの自宅などで撮り下ろしたフォトも掲載。四六判、160ページ。価格は1760円。マネジャーが撮影したプライベートショットを収録した電子版も発売予定。

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