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「豊富温泉」にある町営温泉入浴施設「ふれあいセンター」の湯治用男湯。オイルフェンスの中には温泉とともに原油が浮かぶ
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「豊富温泉」にある町営温泉入浴施設「ふれあいセンター」の湯治用男湯。オイルフェンスの中には温泉とともに原油が浮かぶ

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日本の名湯:世界でも珍しい油分を含んだ泉質 湯治場として知られる北海道・豊富温泉

 「豊富温泉」は北海道の最北端・稚内から40キロほど南の豊富町にある。豊富町は日本海に面し、ラムサール条約にも登録されている世界的にも重要なサロベツ原野を有する酪農の町だ。涼しく広大な草原で過ごす乳牛からとった牛乳はとてもおいしい。

 そんな自然あふれる道北の豊富町でもう一つ知られているのが「豊富温泉」。尋常性乾癬(かんせん)やアトピー性皮膚炎によいとされている。油分を含んだ、世界でも珍しい泉質で、石油の独特なにおいがする黄色いにごり湯が特徴だ。保湿効果が高いとされ、炎症を抑える作用が期待できると考えられている。

 豊富町は、さまざまなタイプの人に「豊富温泉」を利用してもらうために「自炊により費用が抑えられて長期間滞在しやすい湯治宿」「広々と明るい大浴場で観光の拠点にもなるホテル」「おしゃれで上質な非日常を味わえる温泉旅館」など多様な温泉宿があるのがまたすごい。

 日帰り入浴の町営温泉入浴施設「ふれあいセンター」は、厚生労働省から認定された「温泉利用型健康増進施設」。ここで温泉療養を行い、厚生労働省が定める条件をクリアしている場合、施設の利用料金、施設までの往復交通費について所得税の医療費控除を受けることができる。

 各宿に宿泊し、温泉療養のために「ふれあいセンター」に通うのだ。湯治をする場合は2階のコンシェルジュデスクで、コンシェルジュスタッフ、健康相談員(温泉利用指導者)から湯治のガイダンスを受けることをおすすめする。泉質の特徴でもある「原油」が利用者に人気が高く、筆者もその保湿力などに感動した。営業時間前から利用客が列をなすのもうなずける。

 <プロフィル>

 朝香。モデル・美肌温泉家。慶応大卒。温泉ソムリエアンバサダーなど数々の温泉資格を持ち、日本温泉気候物理医学会など多数の学会に所属。美容効果が期待できる温泉やその効能をより引き出す入浴法を広めようと日々活動している。自治体の観光PRの監修・アドバイザーなども務める。

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