「野沢温泉 村のホテル 住吉屋」の浴室は大小二つ。時間制で男女入れ替え。こちらは大きい方でどちらにもステンドグラスがある
絶景風呂というのはとても気分が上がるものだが、浴室がフォトジェニックというのもポイントが高い。長野県にある「野沢温泉 村のホテル 住吉屋」の大浴場は、白木とレトロなデザインのタイルを基調とした和モダンな造り。カラフルでポップなステンドグラスも相まってとてもフォトジェニックだ。明治2年に創業した老舗旅館で、このステンドグラスがシンボルとなっている。
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もちろん温泉の質も申し分ない。余分な皮脂や角質をオフし、肌を保湿してくれる。また血流の循環を促し、保温効果も期待できる。筆者は、ハリと弾力を感じられる“うるおい肌”になった。無色透明な湯からはほんのりとたまご臭がただよい、温泉らしさを五感で感じさせてくれる。自家源泉だが立ち寄り湯をやっていないので、この湯につかれるのは宿泊している人だけの特権だ。チェックアウト後も、その日中であれば入浴できるのもいい。毎日浴槽のお湯を抜き、換水しているため清潔な湯を楽しめる。
全11室の客室は、それぞれしつらえや眺望などの特徴が異なるため、客室を指定して予約する。筆者はチェックイン直後に横になれるよう、ベッドがあり、かついろりで和の雰囲気も楽しめる別館「若菜」に宿泊した。組子細工が随所に取り入れられたしつらえで、ゆとりのある広さで寛げた。ベッドサイドにはそれぞれコンセントがあり、充電しながら横になれるのも今の時代に合わせた工夫だ。
食事は個室食事処で。夕食は会席料理をベースに、野沢温泉に江戸時代から伝わる祝善料理「取り回し鉢」という郷土料理が加わる。信濃独自の食材や伝統野菜などを中心に、季節感を大切にした盛りつけやうつわが採用され、目でも楽しめる。筆者は話好きなこともあり、食べるのが遅いのだが、それでも抜群のタイミングで料理が運ばれてくる。朝食もヘルシーで伝統的な和食で、こちらにも取り回し鉢が付く。
近くにはスキー場や麻釜(おがま)など観光スポットもあり、外湯めぐりも人気。観光拠点としてもおすすめの温泉宿だ。
<プロフィル>
朝香。モデル・美肌温泉家。慶応大卒。温泉ソムリエアンバサダーなど数々の温泉資格を持ち、日本温泉気候物理医学会など多数の学会に所属。美容効果が期待できる温泉やその効能をより引き出す入浴法を広めようと日々活動している。自治体の観光PRの監修・アドバイザーなども務める。
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