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宮沢氷魚:理想のパートナーとは? 気になるファッションアイテムも語る

 モデルで俳優の宮沢氷魚(ひお)さんの初映画主演作となった映画「his」(今泉力哉監督)が1月24日に公開された。宮沢さん扮(ふん)するゲイの主人公・井川迅(しゅん)が、ある出来事から自分の生き方を見つめ直し、前に向かって歩き出す姿を描いたヒューマン作だ。宮沢さんに、演じた迅と自身との相違点や宮沢さんが考える「理想のパートナー」といった映画にまつわる話のほか、最近気になるファッションアイテム、さらに芸能界デビューのきっかけなどについて聞いた。

 ◇長身ならではの苦労

 モデルとしても活躍する宮沢さん。最近、気になっているファッションアイテムに挙げたのは、「冬物のロングコート」。もともと、「トレンチ(コート)とか長いものが好き」だそうで、色は「黒もいいんですけど、模様が入っているものや、色ものだとちょっと鮮やかなもの。緑とか赤寄りの茶色」に引かれるという。

 取材時に着ていた服装は、ストライプのシャツに黒のカーディガン、ワイドなパンツというカジュアルなスタイル。普段は「あんまりこういう服は着ない」そうで、好んで着るのはシンプル系。この日も取材場所にはセーターにスラックス、グレンチェックのチェスターコートを羽織ってきたという。

 最近、「ちょっとワイド気味のジーパン」を「初めてカスタムメード」したという。「ワイド系は持っていなかった」こともあるが、「長さを求めるとウエストが大きいし、逆にウエストでせめると(丈が)短い」そうで、「本当に大変です。合うものがなくて……」と、長身で手足が長い宮沢さんならではの悩みを打ち明ける。

 ◇好みの女性の服装は

 女性のファッションについても聞いてみた。すると、「シンプルが好きなので、夏場はスキニーなデニムに白Tとかで十分です。それにスニーカーを履いて、リュックとかサイドバッグとかを持っていれば。冬でもシンプルに、ハイネックのニットと、パンツでもスカートでも下にあったかそうなものをはいてくれれば」と「爽やか」系が好みのようだ。

 ワンピやスーツできっちりというのも「好き」だそうだが、「普段着で、そこまで気合を入れてくれるのはうれしいんですけど、普段はカジュアルで、ここぞというときにドレスアップしてくれる、そのギャップが素晴らしいです」と笑顔を見せる。

 ◇ドラマ好きだった少年時代

 中学3年生のとき、THE BOOMのボーカルだった父・宮沢和史さんのライブを見て芸能界に興味を持ったという宮沢さん。ただ、父親の存在は「大きいです」としながら、そもそも「ドラマ好き」の少年だったことを芸能界入りのきっかけに挙げる。

 当時、放送されていた「花ざかりの君たちへ イケメン♂パラダイス」(2007年)や「花より男子」(2005年)、「プロポーズ大作戦」(2007年)を見ながら、「ドラマに出てみたいという願望」を持ち、「どうすればドラマに出られるのだろう」と思っていた宮沢少年。父と同じ音楽の道への憧れはなかった。

 「楽器はやっていましたけど、(音楽の道に)入っても続かないだろうと思ったし、芸能界に入った時点で(父親と)比べられることは分かっていました。その中で同じ音楽の道に進んでしまうと、勝ち負けではないですけど(父親を)超えられる自信もないし、そもそも超えようとも思っていなかったし……」と当時の思いを振り返る。ちなみに、弾ける楽器は「トロンボーンとギターと三線を少し」。トロンボーンは、学生時代に吹奏楽部の先生から、「腕が長いから」と勧められたのがきっかけだそうだ。

 ◇悩みを打ち明けられる人が「うらやましい」

 そんな宮沢さんの主演映画「his」は、宮沢さん演じる迅と、藤原季節さんが演じる元恋人の日比野渚の関係が、物語の一つの軸になっている。そこで、宮沢さんに理想のパートナー像を聞くと、「自分にないものを持っている人に自然と引かれる気がします。たぶん相手も、相手に持っていないものを自分が持っているからうまくいくと思うし。かつ、理想としては、自分よりも自分を分かってくれる人。自分のように悩んでくれたり、喜んでくれたりするときもあれば、自分を俯瞰(ふかん)で見るのは難しいですから、それを第三者として見てくれて、適切にいろいろ指摘してくれる人。そういう人を見つけられたら、たぶんパートナーになるのだろうなと思います」と答えた。

 演じた迅とは、「似ているところはある」という。「僕は結構、自分でなんでも解決したいタイプで、あまり人に物事をさらけだしたり、自分で今、本当に思っていることを口にしたりしないタイプなんです。迅もそうで、何でも自分一人でなんとかしようとする。それなりに強くないとそれはできないことだと思いますし、それが自分を苦しめるときもある。そういう素直になれないところが、なんとなく似ているかな」と指摘する。

 そして、悩みを打ち明けたり、助けてくれと言えたりできる人が「うらやましい」とも。実際、家族にも、「軽い相談はしても、自分の将来を左右するようなことは相談しない」といい、その理由を、「『僕はこうしたいけどどう思う?』と聞いたとき、『それは違うんじゃない』と否定されるのが、たぶん嫌なんでしょうね。なんでサポートしてくれないんだろうと思っちゃう。それを通るのなら自分で全部やっちゃったほうがいいかなって」と説明する。

 しかしそれは同時に、宮沢さん自身が強いことの証しでもある。そう指摘すると、「そうなんですかね。よく言えば強い。悪く言えば不器用でわがままなんです」と苦笑いしていた。

 映画は、東京から田舎に移住し、ゲイであることを隠して暮らす井川迅(宮沢さん)の前に、8年前に別れた日比野渚(藤原さん)が、6歳の娘・空(外村紗玖良ちゃん)を連れて現れる。空の母親・玲奈(松本若菜さん)と離婚協議中だという渚は、半ば強引に迅の家で暮らし始め……というストーリー。

 <プロフィル>

 みやざわ・ひお 1994年4月24日、米カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ、東京都出身。2015年「MEN’S NON-NO(メンズノンノ)」(集英社)専属モデルとしてデビューし、2017年、ドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。出演ドラマに「トドメの接吻」(2018年)、「R134/湘南の約束」(2018年)、「僕の初恋をキミに捧ぐ」(2019年)、「偽装不倫」(2019年)、映画に「賭ケグルイ」(2019年)がある。舞台では、2018年に上演された「BOAT」「豊饒の海」、2019年上演の「CITY」がある。2020年3月に上演される舞台「ピサロ」への出演が決定している。

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